2008年2月29日金曜日

縁起の話

 2月26日に、いわき駅前の再開発ビル「ラトブ」で講演会が開かれた。同じビルの「インンキュベートルーム」に入居しているNPO法人シニア人財倶楽部(藁谷道弘代表)が発足を記念して開催した。

 講師は、いわき市平下平窪の浄土宗・安養寺住職鈴木東雄(はるお)さんだ。

 演題は「心豊かに『これからの自分流の生き方』」。自分の生い立ち、日本仏教の歴史、釈迦の思想に触れながら、仏教の根本理念でもある「縁起」について語った。

「野菜の種をまけば芽が出る。コンクリートの上にまいても芽は出ない。いい土壌がある。カラスに種をほじられなかった。そういう縁が重なって芽が出た」。たとえ話である。

 では、どうしたらいい縁をつかめるか。
釈迦の思想から鈴木さんは三つのことを紹介した。

①お布施をしなさい=お布施は金を包むことだけではない。笑顔のお布施がある。いたわりのお布施がある。感謝の心もお布施だという。
②戒を守りなさい=うそをつかない。生き物を殺さない、といっても人は野菜や肉を食べる。「ごめんなさい」の気持ちをもつ、等々。
③知恵をはたらかせなさい(これは言うまでもないことだろう)。

「笑顔のお布施」はなにも大人だけの話ではない。幼子が人を見てにっこりする。それもまたその人へのお布施だ。
結びの言葉は「いい縁起のある生活を」。あらためて縁起を考えるきっかけになった。

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