2008年4月15日火曜日

夏井川渓谷のサンシュユ?


「この木は随分、早く芽吹くんだな」。夏井川渓谷(いわき市小川町上小川字牛小川)をくねくね縫う県道を歩いていたら、ちょうど人間の頭の高さで「木の芽」を吹いている若木が目に入った。

「木の芽」にしては、どこかおかしい。黄色みが強い。サンショウが芽吹くと一見、そんな形になるが、こちらの葉芽は4月10日あたりに開き始めたばかりだ。第一、若木にはトゲがない。

なんだろうと考えているうちに、記憶がよみがえった。いわき駅前の再開発ビル「ラトブ」でどこかの社中の生け花展が開かれたときに見た、サンシュユ。それに似ている=写真。

『図説 花と樹の事典』(柏書房)によれば、サンシュユはミズキ科の落葉高木で、中国・朝鮮半島が原産地。3~4月、葉に先立ち小枝の先に散形花序を出し、黄色四弁の小花が密集してつく、という。

花期は合っているが、外来種である。わざわざ急斜面に植えるような奇特な人はいないだろうから、サンシュユではない? 夏井川渓谷を対象にした『阿武隈高地森林生物遺伝資源保存林調査報告書』にもサンシュユの名はない。でも、どう考えてもサンシュユ以外の樹木が思い浮かばないのだ。

サンシュユだとしたら、鳥が実を食べてフンと一緒に落ちた種が芽生えたか。そんなことはサンシュユであり得るのか。いわき総合図書館で、折に触れて調べているのだが、答えはまだ見えない。

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