2008年4月18日金曜日

ドロボーした作物旨いか


散歩、ドライブ、買い物…。さまざまな時間に夏井川の堤防を利用する。そのつど散歩をしている人を見かける。

人によって時間は決まっているらしい。早朝はつえをついたおばさん、犬と飼い主、黙々と歩くだけのアスリート風中年男性、等々。あいさつを返す人もいれば、無視して通り過ぎる人もいる。

私の散歩はコースこそ一定しているものの、気持ちの上ではあっちにふらふら、こっちにふらふら飛び回る蝶と同じだ。目に映るもの、耳に届くものに反応し、「あれっ」と思ったものには双眼鏡を当てる。

幕末の歌人橘曙覧の「たのしみは 朝おきいでて 昨日(きのふ)まで 無かりし花の 咲ける見る時」「たのしみは 常に見なれぬ 鳥の来て 軒遠からぬ 樹に鳴きしとき」に似た散歩ではある。

気まぐれだから、遠くまで足を延ばすこともあれば、コースの途中からあぜ道に折れて戻ることもある。そんなときに「発見」した怒りの立て札=写真=だ。「告!!/農作物を取るな/ドロボーした作物旨いか/警察に通報してある/地主」。畑の菜の花を勝手に摘み取る人間がいたのだろう。

堤防に咲いている菜の花を摘む人がいることは前に書いた。その延長線上で人の畑の菜の花まで手が伸びた。宅地に囲まれた畑である。近所の人以外は知らないあぜ道、早起きをして、散歩を装って取りに来たか。

現に早朝6時すぎ、レジ袋にいっぱい菜の花を摘んだ人と河川敷のサイクリングロードですれ違ったことがある。「こんな早い時間に」と少し驚いた。

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