2008年7月3日木曜日

キジを撮る


平の街の行き帰りに夏井川の堤防を利用する。車にはデジカメと400ミリの望遠レンズ。チョウゲンボウが橋げたに止まっていたり、キジが河川敷にいたりすると、すぐ車を止めて被写体にカメラを向ける。

人馴れした残留コハクチョウはともかく、チョウゲンボウもキジも人間の姿を見ようものなら、たちまち飛び去る。仕方ないから運転席の窓を開けて、体をねじるようにしてシャッターを切る。だいたいが手ぶれを起こしているので、使い物にならない。

チョウゲンボウはそうやって4、5回、キジは十数回、今までにカメラを向ける機会があった。車のドアを開けようと視線をそらした瞬間、被写体の姿が消えていたことがある。あまりに間近すぎて慌てたために、レンズの交換が間に合わなかったこともある。

たまたま望遠レンズを装着しているときは、被写体が姿を見せない。先日、それがぴたりとはまった。

街からの帰路、堤防の上を走っていると、河川敷の畑の棚の上にオスのキジが休んでいた。車からの距離はざっと15メートル。窓を開けて望遠レンズを向けると、なんとか分かる大きさで画面に納まる。一気にシャッターを押した。

今は関西にいる「かずまさ」クンのブログ「かずまさのデジスコの世界」に登場するような鮮明な鳥の写真は無理だが、この欄ならなんとか使えそうなものが2コマあった。しかし、手ぶれには変わりがない。

車の窓を三脚代わりに使えばよかったのに、チャンスとみて少し興奮したのがまずかった。冷静に対処していれば、もっとましな写真が撮れたはず――。パソコンに写真を取り込みながら、そんなことを思った。

で、またチャンスを待った。7月1日の朝、いつものように車で堤防の上を走っていると、オスのキジが土手にいた。今度は心静かに望遠レンズを装着し、車をバックさせ、そっと窓を開けてカメラを向ける。前回からは6日ぶり、キジの写真を狙い始めてからだと半年あまりかかって、ようやく「この程度ならいいか」という写真が撮れた=写真。

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