2008年8月31日日曜日

夏井川河口が抜けた


晴れたかと思うと、急に雨が降り出す。すぐやむ。曇る。また降る。このところ、外出するのに傘を持っていったものかどうか、迷う日が続いている。

8月28日夜から朝にかけて、いわき市の山間部は記録的な豪雨に見舞われた。夏井川渓谷の上流、川前では床上・床下浸水、停電が相次いだという。磐越東線の線路も土砂が流れ込んで不通になった。そこまで被害が及ぶのは、そうない。

小名浜測候所のホームページで確かめたら、川前の雨量データは28日50ミリ、29日176ミリ、合わせて226ミリ。しかも1時間に63ミリも降ったとは!(小名浜測候所は10月1日に廃止される。防災上は支障がないというが、生物季節観測には大いに支障がある。ウグイス初鳴、タンポポ開花などの基本的なデータ=公式記録=が、いわきから消えるのだ。誰がそれを引き継ぐのか。腹立たしい限りではある)

29日昼前、平の街の空はカラッと晴れ渡った。仕事で自宅に缶詰めになり、朝の散歩も休んだために夏井川の増水を知らず、従って山間部の集中豪雨にも思いが及ばなかった。夏井川の堤防そばに住む人がわが家へ遊びに来て、初めて増水が分かったのだった。

きのう(30日)、平沼ノ内の土曜朝市へ出かけるついでに、夏井川河口まで足を伸ばした。河口が久しぶりにブン抜けていた=写真。たとえは悪いが古便の滞りが一掃されたように、爽快な気分になった。横川に設けられた「石のダム」も水位が低下して露出していた。河口左岸の砂浜には、残留コハクチョウ最古参の「左助」。いつもと変わらぬ様子でたたずんでいる。

朝市では、平地と山地との天気の違いに話題が集中した。平地の住民ばかりだから、「山の集中豪雨を知らなかった、ニュースで初めて知った」。それほどいわきは広いということだが、近距離でも照り降りが分かれるようになってきたのではないか。そんな印象が最近は強い。

30日は朝8時半から、朝市会場近くのいわき新舞子ハイツグラウンドで消防車や電力の車などが参加して、地震災害復旧訓練が行われた。豪雨被害が遭ったばかりだけに、気を引き締めて訓練が展開されたことだろう。

気がかりなのは夏井川渓谷の無量庵である。早く様子を見に行きたいのだが、29、30日は用事があってダメ。今日(8月31日)も午前中は予定がある。午後には出先から直行しようと思っている。

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