2008年9月3日水曜日

残留コハクチョウの秋


昨日(9月2日)の朝は6時に散歩へ出た。このところ6時半過ぎになることが多かったが、9月の声と同時に生活リズムが戻ってきたのだ。

どこかへ行っていた残留コハクチョウ3羽(夏井川河口にいる「左助」を除く「左吉」「左七」「さくら」))が、砂州の広がる夏井川のチョウレンバ(平中神谷字調練場)にいた。前日の昼、そこへ3羽が戻ってきているのを見てホッとしたばかり。

8月末の大水のあとである。ヨシやほかの草が茂りに茂る河川敷だが、チョウレンバへはまっすぐ延びた一本道がある。その道に濁流の置土産の泥が堆積していた。ひびが入りながらも乾ききってはいない。踏み込むとズブッと足が沈みこむ感覚がある。田んぼではないが、田んぼに道ができたようなものだ。長靴の跡、犬の足跡、人間のはだしの跡…。

はやる気持ちを抑えながら足を運ぶのだが、泥にはやはりちょっと躊躇する。道のわきの草を踏みながらチョウレンバへ出た。と、「さくら」がこちらの姿を見て下流へ向かった。「左吉」「左七」は水に入りながらも、そうは動かない=写真。「左吉」は体が汚れている。過酷な夏だったらしい。

岸辺に立っていると、右岸の堤防上に軽トラックが現れた。コハクチョウたちに毎日えさをやっているMさんだ。Mさんが大きな声で「さくら」と「左吉」に呼びかける。「『さくら』、下へ行ってはダメ。『左吉』、『さくら』ごと(注=『さくら』を)連れて来なさい」。「さくら」も「左吉」も言うことをきくものではない。

川は左に鋭くカーブしている。だから左岸に砂州ができる。チョウレンバから見ると右岸の堤防はかなり高い。川幅もざっと30~40メートルはある。その川をはさんで軽トラのMさんと久しぶりに対面した(はずである)。とりあえず会釈をして車を見送る。

9月。夏の暑さに耐えてきたコハクチョウたちには、しのぎやすい秋のステージが戻ってきた。10月下旬には仲間がいわきへやって来る。シベリアでは今、オオハクチョウやコハクチョウ、ガン・カモたちが旅立ちの準備をしていることだろう。

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