2008年10月24日金曜日

街なかのキノコ


近所の家の庭にキノコが生えた。見たら、テングタケ=写真=だ。「毒キノコです」「あら」。奥さんとわが家のカミサンとで大笑いになった。2人とも食べられたら儲けもの、とでも思っていたに違いない。

庭といっても家が1軒建つくらい広い。生け垣に囲われて芝が生え、ソメイヨシノと松、カキなどが枝を広げている。生け垣のたもとにテングタケが散在していた。

褐色の傘に白い粒々(幼菌を包んでいた膜のかけら)が付着しているから、一発でテングタケと分かる。傘が赤ければベニテングタケだが、ベニはまだ見たことがない。先日、いわき市田人町の朝日山で採取したのは同じテングタケ科のヒメベニテングタケ。ベニは傘の直径が10~20センチになるが、ヒメは3センチほどでしかない。

ベニテングタケは絵本の表紙になるのでなじみ深いとはいえ、実際には標高の高い山か北国へ行かないと見られないようだ。いわきでは見たことがない。代わりに、テングタケは街なかの公園でも見られる。いわき芸術文化交流館「アリオス」と地続きの平中央公園。ここの歩道そばに群生していたことがある。

アリオスの建設中には見ることができなかったが、菌糸はまだ地中に張り巡らされていることだろう。

キノコは食べられるかどうかだけではなく、形や色の美しさ・奇怪さ・おかしさに引かれるようになると、より面白くなる。すると、街のなかを歩いていてもキノコが目に飛び込んでくる。キノコの胞子は、山だけでなく街なかでも飛び交っている。秋になるといつもそんなイメージを抱く。

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