2008年11月24日月曜日

街の落ち葉を山里へ


久しぶりに日曜日(11月23日)を街で過ごした。午前中、いわき市立美術館(ピサロ展)、市文化センター(いわき市医師会芸術展)、ギャラリー界隈(峰丘の黄金背景展)とはしごして回った。午後も仕事を兼ねて人に会った。

文化センターと界隈の北側は新川西緑地。新川を埋め立てて設けられた、平の市街地では貴重なグリーベルトだ。新川東緑地を加えた総延長は約2キロ。植樹された樹種は、東がケヤキ・クスノキ・イチョウ・ヤナギ・ハナミズキ・ツツジなど、西がメタセコイア・クスノキ・マテバシイ・ケヤキ・ツツジなど。

西緑地で、知り合いの女性が男性と2人でケヤキの落ち葉をごみ袋に詰めていた。毎年のことながら、界隈の前の緑地はケヤキの落ち葉が雨のように降る。それを界隈の経営者らがごみ袋に詰めて「燃えるごみ」として出す。

何年か前にも、落ち葉の袋詰めが山のようにできた。「燃やすのはもったいない、堆肥にするから」と一部をもらい受け、夏井川渓谷の無量庵へ運んだ。今度も車に詰めるだけ積んで無量庵へ急行した=写真。街で人に会うまで多少時間があったので、急遽、車を走らせたのだ。堆肥枠に落ち葉を入れる時間的な余裕はない。脇に並べ、重しをしてとんぼ返りをする。

街の落ち葉を山里へ――カミサンの実家のケヤキの落ち葉も、何度か無量庵へ運んだことがある。そちらも大きな袋に入って山里行きを待っているかもしれない。

渓谷はこの1週間でかなり落葉が進んだ。大正13(1924)年の初冬、この地を訪れた随筆家大町桂月(1869~1925年)は「散り果てヽ枯木ばかりと思ひしを日入れて見ゆる谷のもみぢ葉」と詠んだ。それに近い。江田駅前の「直売所」は紅葉見物の車と人でごった返していた。このにぎわいも間もなく「散り果て」る。

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