2008年12月4日木曜日

朝日に輝く川霧


きのう(12月3日)の早朝、いつものように散歩へ出かけたら、朝日に照らされた夏井川の水面から霧が立ち昇っていた=写真。堤防に立った瞬間、逆光の中に「湯気」が見えた。カモたちが霧の中をシルエットになって飛び交っていた。

ところが、霧が発生しているのはそこだけ。樹木に朝日が遮られている上流の川面は、まるでなんともない。

時間は7時ちょっと過ぎ。福島県で一番早く朝日が昇り始めてからおよそ30分、といったところか。海上に雲が残るだけの快晴とくれば、夜間に放射冷却現象が起きた。空気が冷たい。その寒さと朝の太陽の光のコラボレーションが霧になったのだろう。

晩秋からこのかた、放射冷却現象は何度か起きている。が、朝の散歩のときは太陽が顔を出したばかりか雲に隠れているかしているために、川から立ち昇る霧は見ていない。5月には、海霧が夏井川に沿って内陸部へ進入して来るのをよく見かけたものだ。霧としてはそれ以来である。

中通りでは前夜から濃霧が発生し、東北自動車道や磐越自動車道が朝まで通行止めになった。テレビが「湿度が高い中で急激に気温が下がったため」と報じていた。こちらは夜からだから太陽とは無関係である。

夜の明けるのが遅くなり、日の暮れるのが早くなっている。それに合わせて、朝の散歩は6時出発が6時半になり、夕方は5時出発が4時になった。自然の移り行きに合わせるしかない。

通勤・通学者には、そんな「フレックスタイム」はない。夏も冬も、春も秋も、時計が決めた時間に家を出なくてはならない。現役のころは、私もそうだった。が、今は人と会うとき以外は、時間への向き合い方がゆるやかになった。一面ではアバウトに、一面ではルーズに。

単純なことをいえば、夜が明けたら散歩へ出る。日が暮れたら酒を飲む。時計の時間ではなく、自然の時間に合わせて行動するのだ。

川霧から発して、思考はいつの間にかそんなところをへめぐっていた。

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