2008年12月7日日曜日

平で「阿久津曲がりネギ」を買う


12月に入ったら、最初の日曜日に田村郡三春町へ行って「ほうろく焼き」を食べ、郡山市のスーパーへ足を延ばして「阿久津曲がりネギ」を買う。そう決めていたのだが、きのう(12月6日)、いわき市平のスーパーで「阿久津曲がりネギ」が手に入った=写真

「三春ネギ」を調べているうちに、この田村郡(今は三春町と小野町だけ。ほかは合併して田村市になった)の地ネギは、地続きの「阿久津曲がりネギ」と同系統の「加賀群」、つまり近縁種か同種ではないか、と思うようになった。

「三春ネギ」は白根だけでなく、緑の葉も食べる。香りが高く、甘く、軟らかい。「阿久津曲がりネギ」もそうだという。しかし、これが「阿久津曲がりネギ」、というのを食べたことがない。この舌で確かめねばと、かねがね思っていた。

例によってカミサンの運転手を務め、鹿島町の「創芸工房」で「望月真理・刺繍教室展――布に遊ぶ・アジアに遊ぶ」を見た。主宰者の望月さんがいて、カミサンとなにやら話を始めた。この先生、辛辣だがユーモアに富む。聞くともなく聞いているうちに、何度もおかしくなって笑った。

その帰り、買い物があるというので、郡山に本社のあるスーパーへ寄った。<もしかして「阿久津曲がりネギ」が入荷しているかもしれない>。それが当たった。「阿久津曲がりねぎ保存会」が生産した「曲がりネギ」を6本1束198円で売っている。<なんだ、明日、三春・郡山へ行かなくてもよくなったじゃないか>

酒のあと、晩ご飯に合わせてジャガイモと「阿久津曲がりネギ」の味噌汁を食べる。お椀を口に持ってくると香りが立った。かむと軟らかい。甘みはどうか。「三春ネギ」より濃厚だ。「とろみ」まである。

この「とろみ」は、葉の内側にある「ぬめり」が加熱されて変化したものだろうか。だとしたら、「三春ネギ」の比ではない。「阿久津曲がりネギ」には「ぬめり」がぎっしり詰まっている。

で、すぐ思ったのは、私と保存会とでは栽培技術に開きがあり過ぎることだ。「三春ネギ」は「ぬめり」が少ないのか、私の栽培法が劣悪で「ぬめり」が足りないのか。自問すれば、おのずと答えは分かる。だから、ここは「私の三春ネギ」と「阿久津曲がりネギ」はイコールではない、とだけ言っておこう。

なによりネギの形が違う。「私の三春ネギ」は細い。「阿久津曲がりネギ」は径2センチほどもある。まさしく「太ネギ」だ。

そういえば、夏井川渓谷(小川町・牛小川)の住民が栽培する「三春ネギ」は、半住民である私の「三春ネギ」よりは大きくて太い。もう一度、地元の人たちに作り方を学ばなくてはならないようだ。

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