2009年2月17日火曜日

夏井川に野焼きの煙が


おととい(2月15日)の日曜日朝、いわき市小川町の国道399号を車で行くと、あちこちから煙が上がっていた。道端には消防車が待機し、すぐそばの小川に人が出て土手の枯れ草を燃やしていた。小川は田んぼの真ん中を流れる夏井川の支流だ。

さらに行くと、夏井川本流の方でも煙が上がっている。夏井川渓谷へ向かう前に、煙の方へ、小川町のメーンストリートへと寄り道をした。小川公民館へ折れる橋のたもとの夏井川でも土手の枯れ草焼きが行われていた=写真。晴天、無風。最高の野焼き日和である。

いわきの平地では春先恒例の行事だ。枯れ草を焼き払うことで草地が林になるのを防ぐ、害虫を焼き殺す――といった、水害と衛生・農業被害予防の効果が期待できる。土手と河川敷の草も灰を得てよみがえる。マスコミはこれを「春を告げる風物詩」と形容する。

廃棄物処理法でいう「野焼き」が禁止されて以来、すべての野焼きがダメなのだと誤解する向きが増えた。たとえば「どんと焼き」、いわき地方でいえば正月の「鳥小屋」行事、家庭の落ち葉焚き、剪定枝の焼却などは、例外として認められている。

水害・農業被害予防ばかりでなく、草木灰を確保する意味もある。そうしたエネルギー循環型の風習・慣例まで否定するいわれは、法律といえどもない。何年か前、全国紙の地方版に野焼きを批判する記事が載った。頭でっかちな記者の勇み足ではないか、と思ったものだ。

ただし野焼きが許されるといっても、それは天然の高分子化合物に限っての話。石油を原料にした人工的な高分子化合物(プラスチック類など)は「野焼き」が禁止されている。家庭ごみだからといって、落ち葉焚きのついでにゴムも合成樹脂も燃やしていいわけではない。

さて、小川町で野焼きが行われた同じ日に、わが平中神谷の夏井川でも野焼きが行われた。きのうの朝、散歩をして分かった。枯れたヨシ原もあらかた黒い灰に変わった。

ほかはどうなっているのか。あとで河口から小川町までの平地をグルッと見て回ったら、先日に行われたところ、日曜日に行われたところと局所的・部分的に野焼きのあとが散見された。枯れヨシを焼く習慣は、いわきでは寡聞にして知らないと前に書いたが、認識不足だった。

平・中平窪、平・塩~中神谷のほか、小川町・三島の夏井川にもコハクチョウが逗留している。日曜日、三島の野焼きは回避された。これまで同様、コハクチョウが北へ帰ったあとに実施される(のだろう)。農の営み同様、緩やかに対処するやわらかさが田舎には残っている。

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