2009年3月29日日曜日

このサクラ、何サクラ?


ときどき散歩コースを変える。自宅から国道6号を渡り、夏井川の堤防へ出てグルッと一回りする道順は同じだが、たまに気分転換を兼ねて近道をしたり、足を延ばしたりする。

ハクチョウが姿を消した上流、平塩の夏井川へは気分的に足が遠のくようになった。街への行き帰り、車で通り過ぎるだけ。代わって、チョウゲンボウのいる国道6号バイパス終点、夏井川橋から下流、浄化センター方面へは、残留コハクチョウがいるのと、土手の菜の花が満開になりつつあることもあって、ちょくちょく足を延ばす。

先週の金曜日(3月27日)、夕方4時50分。夏井川橋に近づくと、チョウゲンボウが1羽、橋の下から飛び出して対岸のヤナギの木に止まった。と思う間もなく、「キキキキー」と鳴きながら、もう1羽の背中に乗って羽ばたいている。交尾だ。初めて見るチョウゲンボウの結婚である。やがて橋の裏側を崖に見立てて子育てを始めるのだろう。

一方の近道コース。住宅が密集している一角に寺がある。本堂の前に墓地が広がっている。生者がうごめく世界に死者が眠る静謐なエアポケット、だ。先週、墓地に立ち寄ったら、赤いつぼみをいっぱいつけた木があった。サクラらしい。開花したものも数輪。

何というサクラだろう。葉は開いていない。花もソメイヨシノより小さく赤みが強い。早咲きのサクラで知られるのはヒガンザクラ、それにカワヅザクラ。幹はまだ細い。丈も低い。植えられて何年もたっていないのではないか。

いずれにせよ、一度南からの暖かい風になでられると一気に満開になる――それほどつぼみが赤く膨らんでいる。そばの地蔵サンとよくマッチしてほほえましいくらい=写真。自分なりに心安らげるスポットとして、「お気に入り」に追加し、地蔵サンとサクラの四季を追いかけてみようか、などと思った。

近所に住む市役所OB氏にも近道コースでばったり出会った。ハクモクレンも一気にコートを抜きそうだったのが、寒の戻りでそのまま抜けずにいる。そんな庭木も寄り道して分かった。きょう(3月29日)の夕方見たら、きっとコートを抜いで花を開いていることだろう。

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