2009年4月22日水曜日

タケノコ朝採り


春が駆け足でやって来た。朝晩散歩する夏井川の河川敷も、芽生えた草で緑一色になった。対岸に1カ所、竹林がある。このところ、毎日のように車が止まっている。人の姿もちらほら見える=写真。タケノコの朝採りだ。

今月12日に夏井川渓谷(いわき市小川町)で「春日様」のお祭りが開かれた。小さな社(やしろ)にお参りしたあと、今年の宿で「なおらい」が行われた。ワラビのおひたしとタケノコの煮物が出た。地物だという。例年より早く山菜が顔を出している。タケノコだけは平年通り、なんてことはない。竹林があれば旬のタケノコを求めて人が入り込むわけだ。

タケノコは夏井川渓谷の別の集落に住むH君の家へ行けば採り放題だ。コゴミ(クサソテツ)もワラビも無量庵の近所にある。煮物に刺激されてチェックしたら、まだ影も形もなかった。場所によって発生に遅速があるのだろう。 
                                        先日、渓谷の隣人Tさんから「もちタラボ」の苗木を10本前後もらった。無量庵の畑の隅に植えたら活着して芽吹いた。まだ鉛筆くらいの幼樹だから盗られる心配はない。が、これが育って、「さあ、芽を摘むか」というときに盗られてなくなっていると腹が立つ――Tさんをはじめ、渓谷の住民はだれもがそんな経験を持つ。

目ざとい人はコゴミであれワラビであれ、そこにあればすぐ手を出して摘む。他人の土地だろうとなかろうと関係ない。そのへんがマチ場の人間と山里の人間との軋轢を生む要因になる。

そんなことをあれこれ考えていたら、きのう(4月21日)夕方、カミサンの幼友達がコゴミとヤマウドを持って来てくれた。「おすそ分け」だという。早速、旬の味を楽しんだ。初物を食べると寿命が延びる――なんとなくそんな気持ちになるものだ。

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