2009年6月11日木曜日

ネギ坊主を天日干し


青梅を収穫した日に、三春ネギのネギ坊主も刈り取った。ネギ坊主は小さな花の集合体で、全体が球状になっている。だから「ネギ坊主」。「ネギぼんこ」という人もいる。小花が咲いて実がなり、熟すると裂けて黒い種子が見えるようになる。それが採種のサインだ。

刈り取ったネギ坊主は新聞紙を敷いて天日に干す。乾いたら、そのまま手でしごいたり、たたいたりして種子を落とす。次に、ごみと種子をより分ける。と、口でいうのは簡単だが、このより分けが意外と難しい。いくらやっても小さなごみや砂が残るのだ。意地が焼けて種子ごと放り投げたくなる。

ネギ栽培の「師匠」から教わったのは、水につけること、だ。ボウルに金ザルを重ね、ごみと一緒に種子を入れて水を注ぐと、比重の重い砂はボウルの底に沈み、比重の軽いごみや中身のない種子は表面に浮く。それを流して金ザルの水を切れば種子だけになる。濡れた種子は新聞紙に広げて一晩置くと、すっかり乾いている。

あとはさらさらした種子を集めて小瓶に入れ、秋の種まき時期まで冷蔵庫で保管する。春に種をまくいわきの平地のネギと違って、田村地方から流入した夏井川渓谷(いわき市小川町)の三春ネギは秋まきだ。

その「ネギ坊主」を月曜日に干し始めた=写真=ら、太陽が雲に隠れてしまった。揚げ句に、昨日(6月10日)は東北南部が梅雨入りをした。今朝、4時前に目覚めたら、雨音がする。慌てて縁側からネギ坊主を部屋に引っ込めた。たちまちネギ特有のにおい(アリシン)が部屋に充満した。

ネギ坊主は完全には乾ききっていない。が、ぐずぐずしてはいられない。今日はしごいて種子を取り出し、手順に従ってごみをより分け、乾かして小瓶に入れ、乾燥材も添えて冷蔵庫に眠らせるとしよう。

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