2009年6月26日金曜日

森のアオガエル


6月23日の夜、牛小川(夏井川渓谷)のKさんからわが家に電話がかかってきた。「家の前の畑に小さなカエデがある。その葉っぱにモリアオガエルが卵を産んだようだ。下に水たまりがあるわけではない。容器に水を入れて卵塊の下に置いた」。翌日、朝ごはんをすませて牛小川へ直行した。

Kさんの家を訪ねると、奥さんが畑に案内してくれた。畑の下は水田。畑の一角に高さ30センチほどのカエデの幼樹があり、葉を茂らせている。そのてっぺんに白い泡のかたまりが見えた=写真。23日は異常な暑さになった。卵が熱でやられないよう、日よけに草をかぶせておいたという。

見た限りでは、モリアオガエルの卵塊ではない。モリアオガエルは木の上にソフトボール大の卵塊を産みつける。こちらの卵塊は平板だ。しかし、泡のなかに点々とある“白ゴマ”のような卵はモリアオガエルに似る。シュレーゲルアオガエルの卵か。

モリアオガエルの卵塊は川内村の平伏沼をはじめ、いわき市内の何カ所か、いずれも川内村に通じる国道399号沿いの池や湿地で見ている。水たまりがあって、周囲に木々が茂っていれば、モリアオガエルは卵塊を産みつける。平伏沼が特別なのではない。阿武隈高地にはそんな産卵場所が無数にある――そう推測している。

シュレーゲルアオガエルは水田や森林に棲むという。つまり、モリアオガエルと同じ森のカエルだ。アオガエルというくらいだから、両者はよく似る。繁殖期になると水田や湿地の地面・草むらなどに卵塊を産みつける。モリアオガエルが樹上派なのに対して、シュレちゃんは地上派だ。そこが違う。カエデの葉むらも彼らには地上のうちに入るのか。

シュレーゲルアオガエルの卵塊を見たことがないので断定はできない。が、シュレーゲルアオガエルの可能性が高いのではないだろうか。だとしたら、近くの森からやって来たシュレちゃんが、畑の下の水田にたどり着く前に、早まってコト(交接)に及んだ、ということになる。カエデの葉の下に水の入った容器を置いたのは大正解だ。

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