2009年7月8日水曜日

マメダンゴが次々に


おととい(7月6日)は、朝5時前に起きて夏井川渓谷(いわき市小川町)の無量庵へ車を走らせた。前日、庭でマメダンゴ(ツチグリの幼菌)を3個採った。

もっとあるはずだ――。頭がマメダンゴに占領されている。とにかく調べてみないことには気が済まない。あればうれしい、なければそれまで。

マメダンゴが埋まっている庭はあらかたコケに覆われている。表面からは分からない。不用意に足を踏み込むと、「プチッ」と音を出してマメダンゴの外皮が裂ける。さて、どうしたものか。

コケと砂利の境から、手型を押すようにして凹凸を確かめてゆく。何もなければコケは圧(お)されて沈む。マメダンゴか小石の場合は硬い感覚が手のひらに伝わる。そうやってコケの庭を探ると、次々にマメダンゴが出てきた。1時間ほどで100個は採ったろうか。

珍味が大量に、しかもいながらにして庭で採れる――。無量庵へ通い始めたころに森で遭遇した白マイタケ、立ち枯れの大木にびっしり生えていたヌメリスギタケモドキ、それ以来の大収穫だ。常々思っていることだが、キノコの神様は何年かに一度はキノコ好きにごほうびをくれる。今回がきっとそうだ。

次は下ごしらえである。まず、水につけて砂を落とす。直径1~2センチの扁球体だ。たわしで表面をごしごしやり、石突きを包丁でそぎ落としたあと、二つに割る。袋の内部が“白あん”ならOKだが、胞子ができて“黒あん”になっているもの、“白黒あん”になっているものは食用には適さない。たぶん苦いのだ。選り分けたら、白と黒とが半々になった=写真

選り分けているうちに、大きいものは内部が“黒あん”化していることを学習した。二つに割るとすべてそうだった。途中から、石突きをそぐ前に割って作業時間を短縮する。

“白あん”は炊き込みご飯にした。厚さ1ミリに満たない革のような外皮のコリコリと、餅のような内部のグニュッがうっすら醤油味のご飯とからまって、口の中ではじけた。阿武隈高地に生まれ育ってよかった――一つひとつの細胞にまで食感が浸透していくような錯覚に襲われた。

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

マメダンゴ、私も今日はじめて食べてみました。キノコ好きのムスコと公園を散策していたら見つけました。前日の激しい雨で、頭が出ているものがあったので、おつまみになるくらい集まりました。バター醤油炒めにしましたが、食感といい、香りといい、勇気を出して食べたかいがありました!

タカじい さんのコメント...

マメダンゴ、食べたい。コメントありがとうございます。