2009年8月19日水曜日

初秋の夜の夢


午前中、夏井川渓谷(いわき市小川町)の無量庵で畑仕事をしたあとのこと。昼寝をしてから、森へ入った。すぐアカヤマドリの幼菌に出合う。イグチ系の夏キノコの一種だ。

同じイグチ系のヤマドリタケは、イタリアでは「ポルチーニ」と呼ばれる。高級食材だ。近縁種のヤマドリタケモドキも、向こうでは「ポルチーニ」のうちに入るらしい。ならば、アカヤマドリだって「ポルチーニ」の一種ではないか――。勝手にそう思っている。

収穫した翌日(8月17日)。ゆでて晩酌のおかずにしよう、スライスしてわさび醤油で食べるのだ――そう決めて街へ出かけ、帰って来たら、カミサンの幼友達が来ていた。

よく分からないまま、「彼女にアカヤマドリを見せてよ」という。彼女は、「ポルチーニ」とか「フクロタケ」とか、海外産の高級食菌には詳しい。日本のポルチーニのようなことを言って自慢すると、のぞきこんだ。

そのあとのカミサンの話にびっくりする。幼友達がお土産にマツタケを3本=写真、持って来てくれたのだという。「匂わないマツタケなの」とお客人。匂わなくたってマツタケはマツタケだ。ビニール袋に、傘を開く前の、じくっとしたマツタケ幼菌が入っていた。マツタケは、ビニール袋は厳禁だ。にしても、おすそ分けとは太っ腹ではないか。

1本は近くの息子の家に届ける。残る2本のうち1本は網焼きにした。アカヤマドリも、同じように手で裂いて焼き、醤油につけて食べた。アカヤマドリはほくほく、マツタケはしゃきしゃき。ともに食感はしっかりしている。残る1本はマツタケご飯にした。細かく裂いたマツタケは、ご飯が炊きあがったところで混ぜ込み、しばらく余熱で蒸らした。

梅雨期にもマツタケが採れる。サマツタケという。サマツタケはマツタケより匂いが弱い。長梅雨だったので、これが採れたのか。といっても、私はサマツタケも、本当のマツタケも採ったことがない。これらは知識として頭に入っているだけだ。

急にアカヤマドリを食べ、マツタケを食べたので、胃袋がびっくりして吐いたり、下痢したりしないか――本気にそう思ったが、何ともなかった。二日たったきょう、既にマツタケは初秋の夜の夢だったような気がする。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

立派な松茸らしいマツタケですね。

1年で食べられるときと食べられないときがあります。さてさて今年は出会えるか拝めるか時の運次第です。