2009年8月23日日曜日

最後の「やわら会」


月遅れ盆に夫婦で墓参りをした。墓地の入り口にサルスベリの木がある。ピンクの花が咲き誇っていた。「お盆にこの花が咲いてるのは初めてじゃない?」。私もそう思った。長梅雨が影響したに違いない。

わが散歩コースでも、至る所に庭木として植えられている。木全体が鮮やかなピンク色に染まっているものもある=写真。で、夜はいつものように、花より酒。おととい(8月21日)は地域の住民有志9人による懇親会が開かれた。

月一回の定例的な飲み会だ。誘われて5月から参加している。店の名前をとって「やわら会」というのだそうだ。会に名前があるのを初めて知った。店は歩いて数分のところにある。といっても、8月30日で店をたたむのだという。営業を続けて12年。飲み会のメンバーはほとんどが常連だ。店とママさんに感謝する惜別の会となった。

ひととおりママさんを加えて談笑したあと、カラオケタイムに入った。カラオケの大好きな御仁が半数はいる。レパートリーが広い。真っ先にちあきなおみの「紅(あか)とんぼ」がかかった。

♪空(から)にしてって 酒も肴も/今日でおしまい 店仕舞い/五年ありがとう 楽しかったわ/いろいろお世話になりました/しんみりしないでよ ケンさん/新宿駅裏 紅とんぼ/想いだしてね 時々は……

ママさんの心情を代弁するような歌だ。にしても、こういう歌をよく知っているものだと感心する。現役時代の飲み会は、たとえば同業他社氏、たとえば若い連中と、といったケースが多く、カラオケも私の知らないJポップ系のものが大半だった。60歳が一番若い「やわら会」では演歌、演歌、演歌である。

懇親会は、次回から2カ月に1回と決まった。ママさんもメンバーに加わるという。場所は未定だが、「やわら」の近所だろう。「やわら会」はなんと改称するのか。ヤワラカイ名前から、カタイ名前になるのだろうか。

いつだったか、平・田町(いわき市で一番の飲み屋街)のスナックで飲んでいるうちに、「私が行ったところは全部、店じまいしてる」と言ったら、ママさんが嫌な顔をした。貧乏神だとは思わないが、結果的にそうなってしまうのだ。今度もそうだ。とはいえ、頑張って続けている店もあることだから、たまには田町にも繰り出すか。というのは冗談。

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