2009年9月28日月曜日

ツツジ赤らむ


早く夏井川渓谷(いわき市小川町)へ行かなければ――。週末は渓谷の無量庵で過ごす。1週間ほど家を留守にしたので、無量庵へ出かけるのはその倍、半月ぶりのことになる。この目でその間の変化を確かめないと、という思いが募った。きのう(9月27日)朝、カミサンを小名浜へ送って行った足で、夏井川渓谷へ直行した。

1週間刻みで眺め、記憶し、体にしみこませた夏井川渓谷の自然のリズムがある。地元の牛小川の住民にとっては一日刻みだが、「半住民」にとっては1週間単位でしか自然のリズムを感知できない。それが今回は倍の時間になった。いよいよ自然の変化が気になった。

半月前の9月13日と、きのうの27日とでは何が違っていたか――。菜園の通路がびっくりするほど草で覆われていた。三春ネギの溝も草で埋まっていた。渓流は澄んでいたが、水量は減っていた。水力発電用の取水堰もオーバーフローをするような勢いがなかった。雨が降らなかったのだろう。雨が降らなくても草は生える。

森へ入ると、落ち葉が反り返っていた。湿度が高いと落ち葉は湿ってペッタンコになる。踏みしめても音は静かだ。乾いて反り返った落ち葉は、その逆。歩を進めるたびにガサゴソ音がする。きのうはガサゴソの方だった。このことからも、雨がなかったことがうかがえる。

同じ時期、スウェーデンでは記録的な晴天だった。次に訪れたノルウェーでは雨にたたられた。デンマークは風と曇天。日本へ戻ったら雲が去り、青空が広がっていた。

ミツバアケビの実が鮮やかな紫色に変わり、パックリ口を開けていた。周囲にも数個の実が付いていた。躊躇なく採集した。鳥より早く人間がアケビを採り、中身を食べたのは今年が初めてだ。キノコは、しかし林が乾いていたせいか姿がなかった。

森から帰って、川前の「夏井川渓谷 葡萄の里」へ車を走らせる。黒くて大きな種なしの「フジミノリ」は早くも売り切れ。今年は、半月前のオープン翌日、直売所をのぞいて「フジミノリ」を買ったのが、最初で最後になった。人気品種なのだろう。

紅葉は例年、今ごろ、ツツジ類から始まる。無量庵の対岸の急斜面は松・モミをのぞいてツツジ類が多い。それがうっすら色づき始めた=写真。半月ぶりだったので、はっきりと紅葉が進んだことが感じられた。

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