2009年10月11日日曜日

旅鳥ムギマキ


台風一過の里山の様子はどうか。きのう(10月10日)朝、いわき市平の石森山に入った。遊歩道を倒木がふさいでいたが、それは前の台風で倒れたもの。見た目には枝が散乱している程度だった。

ポッカリ空がのぞく「いこいの広場」に出て、再び遊歩道に戻りかけると、三脚にスコープを装着した人と出会った。顔はよく分からない。あいさつしながら近づくと、なんと野鳥の会のK氏ではないか。「キノコですか」とK氏。「うん、でもさっぱり。狙いは?」「渡り鳥がマユミの木に集まって来ます。ムギマキを撮ろうと思って」

今年は秋が早いようだ。夏井川の堤防のヒガンバナが早々と咲き終わり、代わって河原のセイタカアワダチソウが黄色い帽子を編み始めた。キンモクセイもだいぶ前から芳香を漂わせている。カキの実も色づきだした。山のマユミも果実が真っ赤に染まり始めたのだろうか。

ハクチョウはまだ猪苗代湖止まり。でも、ほどなくいわきへやって来るはず。山野ではすでに冬鳥や旅鳥が姿を見せるようになった、ということか。

ムギマキは体の色合いがキビタキに似る。日本では春秋、旅鳥として全国に渡来するという。私には、まだ図鑑だけの鳥だ。

カルガモやオシドリを除けば、日本では、カモ類は冬鳥だ。先の北欧旅行でコペンハーゲン(デンマーク)の水上遊覧を楽しんだ際、マガモのつがいが船に止まって休んでいるのを見かけた=写真

日本の感覚で言うと、9月に目撃できるマガモはいないから、アヒルということになる。が、ここはデンマーク、アヒルのはずがない――そう思い直して、緯度の高い国へ来ていることを再認識したのだった。

図鑑で確かめたら、マガモが留鳥の地域もある。デンマークがそうらしい。ということは、あの港にいたつがいは冬もあのまま港で過ごすのだろう。

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