2009年10月12日月曜日

甘ガキをもらう


夕方、散歩の途中で呼び止められた。一緒に北欧を旅行してきた友人が車を止めて何か言っている。道路を渡って話をした。「11月に集まりたい(泊まり込みの飲み会をしたい)と言っているヤツがいる」「忘年会兼反省会、12月だな」。了解となって別れ際、「甘ガキを持って行け」という。「袋ごとか」と聞くと、「手に持てるだけ」とかわされた。

枝ごと左手に5個、右手に1個握って散歩を続ける。「カキ泥棒」と間違えられたら困るな――誰もそんなことは思わないのに、勝手に気をもみながら家に帰った。そう大きいカキではない=写真。ほかの果物でいえば、プラム大。小玉の方だろう。

いくらなんでも早くないだろうか――と思いつつも、9月下旬から10月上旬にかけて熟成する極早生種があるから、驚くことではないのかもしれない。が、この時期にカキを食ベた記憶はない。極早生なら当然でも、そうでなければ秋の訪れは早い。やはり、どうしてもそんなことを思ってしまう。

早速、手でしごいて食べた。かぶりつくと、中は霜降り状態だ。渋くない、と思った次の瞬間、ほんのり甘さが口中に広がった。糖度はそう高くない。季節を先取りするような、地味な甘ガキだった。

次の日の夕方、晩酌を始める前に枝からもぎって食べると、少し熟し加減が進んでいたらしく、前の日に食べたのより甘みがあった。ということは、もうちょっと寝かしておけばさらに甘みが増すかもしれない。

すぐ採って食べる。それがうまいものもあるだろう。夏のキイチゴ、秋のブドウなんかはそうだ。その逆の食べ方もある。カミサンは買ってきたバナナを、皮が黒ずむまで放っておく。そうでないと熟成しないと、刷り込まれたのだろうか。食の好み、つまり嗜好は人それぞれだ。

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