2009年12月7日月曜日

鳥の古巣


夏井川渓谷(いわき市小川町)の無量庵は、石垣を積んで敷地を二段にした。元は畑だ。下の敷地は、というより空き地は、ほったらかしておくとヨシが生える。冬場、枯れヨシに火がつくと怖いので、繁殖抑制を兼ねて年に2回、草刈りをする。

草刈りをしたあとは必ずノウサギのフンが見つかる。昼間、タヌキが現れるような渓谷の小集落だから、生き物にはすみやすいところに違いない。

渓谷の広葉樹はほとんど葉を落とした。その分、見通しがよくなった。無量庵の庭木にシジュウカラやエナガの混群がやって来る。きのう(12月6日)、初めて裸の木に止まったエナガを写真に収めた。スズメよりおちびちゃんだ。モニター画面で写真をアップするとたちまちぼける。が、けし粒よりは大きく撮れたのでよしとした。

カミサンは上の庭から、石垣の一角に生えているクワの木の枝を剪定した。作業中に鳥の巣、いや「空き巣」を発見した。あとで、それを見た=写真。無量庵の周囲で巣をかけるのは、まずヒヨドリ。庭木に営巣中のところを目撃したことがある。その巣の大きさと同じなので、今度の古巣もヒヨドリのものとみて間違いないだろう。

ここの主は一週間に一度しか来ない。ふだんは人けがないから、鳥の営巣環境としてはましな方なのだろう。一週間に一回、やって来る人間のそばでよく子育てができたものだ。いや、子育てに忙しい初夏の一時期、人間がやって来ても石垣の近くは見向きもしないから、少し雑音を我慢すればすぐまた静かな環境に戻ることを観察して学んだに違いない。

古巣は一種のディスプレイとして無量庵の部屋に飾っておく。たとえば、キイロスズメバチの巣。これはサッカーボール大。そして、今度の鳥の巣。鳥の巣を仔細に見たら、人工的な高分子化合物(ビニール片など)は含まれていなかった。

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