2010年3月29日月曜日

渓谷のカラス


夏井川渓谷(いわき市小川町)の牛小川にすむカラスは3羽らしい。どこでもそうだが、この時期、年度末の総会が行われる。牛小川でも先週末の27日夜に行われた。総会後の懇親会でカラスの話になった。牛小川のカラスは人間をバカにしているという。

牛小川でなくてもカラスは人間をバカにする。バカにする度合いが牛小川ではきつい、ということか。Kさんによる母親の体験、というよりKさんの目撃談を含めた話。

家の戸を開けて外に出たら、カラスが家の中に入り込んだ。そういうことがしょっちゅうあるらしい。それで、家のなかに変なものが落ちていたことがある。Kさんがさわってにおいをかいだら、くさい。カラスのフンだと了解するまで、母親と多少、論争があった。

カラスは人間の行動を電柱や鉄塔からじっくり見ている。Kさんの母親が戸を開けたまま家を出たら、中には人間がいないことを知っていて、家に入り込み、好き勝手なことをした。お茶菓子がなくなっていたこともある。群を離れた単独のサルか――。そう誤解したこともあるが、今は「犯人」は分かっている。カラスだ。

牛小川のカラスに名前をつけて呼ぶ人もいる。「太郎」「花子」レベルだが、住民にとってはよくも悪くも、生きている牛小川の構成員の一部には違いない。いや、カラスだけでなく、テン、イタチ、ノスリ……、鶏の敵もいっぱいいる。それらも同じ環境のなかで生きている――。

話を聞いた翌朝(3月28日)、カラスの声がした。Tさんの家の庭にある、刈り込まれた常緑樹の上にいた。写真を撮ってアップしたら、木の上に夏ミカンの皮などがあった。カラスが運んできたのだ=写真。遊ぶ、遊ぶ、遊ぶ。カラスはただの鳥ではない。あらためてそう思った。

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