2010年6月19日土曜日

キジ走り


前にも書いたが、平野部を流れる夏井川の河川敷に生息しているキジは、結構な数になるのではないか。朝夕の散歩時、あちこちから雄の鳴き声を聞く。ときどき姿も見かける。

土砂撤去工事のために岸辺の木々やヤブが刈り払われた対岸から、「ケン、ケーン」と鋭い声が響く。音源を探る。と、草むらに見え隠れしながら黒い塊が動く。ドドドと激しく翼をはばたかせながら鳴いているときもある。それが肉眼で見える。

先日、左岸・平中神谷の河川敷で草刈りが行われた。サイクリングロードが一気に広く感じられるようになった。

刈られた草には一定のリズムがある。その区間は、これまで地元の行政区が河川管理者から委託を受けて草刈りをしていた。しかし、何人も草刈り機を動かすから刈り方には個性が出る。それがない。均一だ。草刈り機を装着した油圧ショベルが往復したか。

ま、それはともかく、散歩する人間には景色が開けた分、爽快さが感じられるようになった。しかし、河川敷の住人のキジにはそれが心配のタネなのだろう。ヨシ原から堤防の土手までのしてきたのはいいが、ヨシ原へ戻る途中で人間に遭遇する機会も増えた。きのう(6月18日)の朝がそうだった。

私が堤防を降りてサイクリングロードを歩いていると、はるか前方を駆け足で横断するものがいた。雄のキジだった=写真。速い、速い。足を素早く回転させながら、土手からヨシ原へと移動した。

飛べば早いのにと思ったが、それは緊急手段なのだろう。あの図体だ。飛ぶとエネルギーをかなり消耗するに違いない。開けたところでは、危ないなと感じたら駆け足で移動する。そんな習性の一端を垣間見たような気がした。むろん、人間がいないとゆっくり歩いて移動したのだろうが。

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