2010年7月17日土曜日

朝のモズ


朝ご飯をすませ、茶の間で一服していると、庭の方からけたたましい鳴き声が聞こえてきた。キチキチキチキチキチ……。姿は見えない。が、モズだ。秋ではないから高鳴きとは違う。時々、声の聞こえる方角が変わる。木から木へ、あるいは電線へと飛び移っているのだろう。

すぐ近くに来た。開け放ったガラス戸をブラインドにして見上げると、隣家へと斜めに張られた電線に止まって、下を向いて盛んに鳴いていた=写真。これを「さえずり」とは呼ばないだろう。「さえずり」というよりは、何かに対する「警戒」「威嚇」だ。

猫は鳥を見ると、狩猟本能をかきたてられる。時々、猫が飼い主に見せに来るのか、いたぶりに飽きて放置するのか、ネズミのほかにスズメの死骸が室内に転がっている。ヒヨドリも犠牲になる。その猫が庭にいるのか。それで、猫を威嚇しているのか。地面を見すえたその目線、集中力は尋常ではない。

獲物のカエルなどがいれば、黙ってサッとくわえに舞い降りる。鳴いて存在を知らせるのは、「逃げろ」というようなものだ。で、庭の茂みにノラ猫でもいるのではないか、そう思ったが、猫など相手にする必要はないだろう。と思えば、モズが地面を見ながら盛んに鳴いている理由が分からない。

そのモズは、朝晩、散歩に出たとき、近くの畑の柿の木の上や、電線に止まっているのと同じ個体だろう。黙って地面を凝視し、さっと地面に舞い降りてはまた戻る。そんな休み場兼監視所があちこちにあるようだ。けさ(7月17日)も同じ電線の、同じ場所に陣取ってキチキチキチキチ……やっていた。

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