2010年10月18日月曜日

歯周病


「歯周病の急性発作」という診断だった。右上奥歯、つまり「親知らず」。歯の根っこ部分がなくなっている。で、土手(歯茎)が腫れて痛みが急にきた。去年の春に若先生から「むし歯」と診断され、抜歯予定だったのが、大先生の判断で“延命”した。

若いときからむし歯を診てもらっている先生(今は息子さんもやっている)が、今年も歯を残す方向で治療してくれた。今年は同級生たちと台湾へ行く直前の秋の発作だった。痛みの発作は1年半ぶりだ。かみ合わせがうまくできるようにしてもらった。

去年はほぼ同じ人間たちで北欧へ行った。そのなかの一人は歯が少ない。笑うと前歯2本は見えるのだが、ほかは? 「晩餐」になるときまって彼の歯の話になった。台湾でもまた、彼の歯の話になった。極端に歯の少ない人間は食事に時間がかかる。それを待つ。友情とはいつでも待つことだ、ということも含めて、歯の話が一種の“おかず”になった。

さいわい、台湾で食べた料理はあまり歯に負担をかけなかった。「小籠包」=写真=などは口に入れた瞬間、スープのうまみと中身がジワリと口中にとろけてひろがった。うまかった。それでもときどき、奥歯のうずくことがあった。うずきは軽く、一過性ですんだ。

台湾旅行のあとはしばらく落ち着いていたが、歯ぎしりをするような事態が続くと痛みが再発するらしい。二度ほどそういうことがあった。そして、三度め。

土曜日(10月16日)の午前、いわき地域学會の出版物を、あるところからあるところへ引っ越した。10人近くが参加して本の受け渡しをしているときに、歯周病の奥歯がズキンといった。歯をくいしばる、あるいは奥歯をかみしめる――それを無意識にしたから、歯痛が頭のてっぺんへと突き抜けたのだ。

で、歯を支えていた土手にゆるみができたのだろう。舌で押したら、歯がぐらぐらいっている。内側の歯茎はしっかりしているから、外側の土手と歯の間にすき間ができたのだ。重力のせいか、歯が斜めに垂れて下の奥歯とこすれるような状態になった。下の奥歯を動かすとカリカリ硬い音がする。

物を食べると歯の根っこに痛みが走る。よくかめない。前歯で食いちぎるだけだ。前歯二本の同級生よろしく、粗くかみきって飲み込む。当然、食事に時間がかかる。それより、食事がつまらない。消化もよろしいはずがない。

歯がぐらつき始めたからには早く引っこ抜きたい。指をつっこんでぐらぐらさせたが、まだ内側はしっかりしている。きょう(10月18日)は朝一番で歯医者さんに電話し、すぐにでも処置してもらおう。いわきの方言で、「えずい」(違和感がある)状態が続いている。

★追記=午前10時半前に着いて、大先生が歯の状態をみた。<これはだめだ>となって、歯茎に麻酔薬を注入した。「痛かったら、言ってください」と言って、グイッとやった。痛くはなかった。舌で探ると穴があいている。が、痛みは消えた。食事の楽しみが戻った。

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