2010年11月25日木曜日

宵待ち食堂


11月22日付のいわき民報に「人気マンガ『深夜食堂』とタイアップ・美食ホテル/25日小名浜宵待ち食堂開店」という記事が載った。偶然のなせる業か。「深夜食堂」が載っている「ビックコミック」=写真=をたまたま読んだばかりだったので、興味深く記事を読んだ。

カミサンがときどき、だれかが読み終わった「ビックコミック」を、どこからか手に入れて読んでいる。数日前、それを手にした。なんだろう、これは。漫画には違いないが、「総合文芸雑誌」ではないか。人間について深く考えさせられる――それが、何年ぶりかで読んだ感想だ。「深夜食堂」はそのなかの一つとして知ったばかりだった。

「浮浪雲」がある。「釣りバカ日誌」がある。「あぶさん」もある。懐かしい。いや、すごい。それを継続していることが。読者を引きつける作品を描きつづけていることが。

これらの長寿作品は、とっくに一世代を超えているのではないか。とすると、三世代が読みつなぐ漫画雑誌になるのもそう遠いことではない。いや、そうなるかもしれない。孫はまだ3歳と1歳だが、大きくなったらいつか「面白いよ」と言って、手渡したりして……。もっとも、そこまでこちらも作者も生きていればの話だが。

人間の本質、社会の矛盾、新しい考え方……、そういったものが「ビックコミック」には色濃く反映されている。弁護士や国会議員が主人公の、レズがテーマの漫画もある。いわば、今の日本の世の中がそこにある。

小名浜さんかく倉庫2号棟「小名浜美食ホテル」に今夜開店する「宵待ち食堂」では、漫画に登場した「猫まんま」「牛すじ大根玉子入り」「ナポリタン」といったメニューをそろえているそうだ。同ホテルのHPによると、「太郎番屋」が夜になると「宵待ち食堂」になる。入り口縁台がそれだとか。

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