2011年1月2日日曜日

スカイツリー


元日付の新聞で建設中の「東京スカイツリー」の詳細を知る。完成すれば自立式の電波塔としては世界最高の603メートルだ。去年12月はじめに、第二展望台の上にのっかるてっぺん部分(ゲイン塔)まで成長した。その時点で高さは511メートル。

台北(台湾)に「タイペイ101」と呼ばれる、高さ508メートル(軒高448メートル)の超高層建築物がある=写真。去年秋、仲間と台湾旅行をした際に訪れ、382メートルの展望台から台風の乱雲に覆われた台北の街並みを眺めた。成長するスカイツリーがついに「タイペイ101」を抜いた――師走にそんな感慨をいだいた。

「タイペイ101」は、秋の時点では世界2位だった。1年前、ドバイ(アラブ首長国連邦)に尖塔部分を含めると828メートルという超高層建築物「ブルジュ・ハリファ」が完成し、営業を始めた。軒高は160階、636メートルというから、飛びぬけて高い。「タイペイ101」はその時点で世界一の座を譲り、今また「東京スカイツリー」に追い抜かれた。

新聞によると、スカイツリーの第一展望台は375メートルの下にある。「タイペイ101」の展望台は、スカイツリーの第二展望台よりは低いが、第一展望台よりは高い。スカイツリーの第一展望台からの眺めが想像された。

鳥になれない人間は空中楼閣に立つと、腹がキュンとなって肛門がムズムズする。高さに比例して重力が恐ろしさを増す。

それはさておき、超高層建築物ではエレベーターのスピードが気になる。なぜ? 昭和43(1968)年早春、「36階147メートル」という、日本で最初の超高層ビル「霞が関ビル」が仮オープンした当初、ヘルメットと作業服姿でエレベーターボーイをしたからだ。

建設中から外側に取り付けられた仮設エレベーターの操作をまかされていた(ボタンを押すだけだが)ので、その延長でのバイトだった。本エレベーターはとにかく速かった。

「東京スカイツリー」は下から第一展望台まで約50秒だという。「タイペイ101」は5階から89階の展望台まで37秒。「タイペイ101」の方がやや速いか。「タイペイ101」のエレベーターは日本の会社がつくった。そんなことが、私にはうれしい発見だった。

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