2011年1月14日金曜日

「大河」の風情


わが散歩コースの夏井川は、太平洋の河口に近い。といっても、河口からは5キロくらい上流だろうか。水源は田村市滝根町の大滝根山。水源から河口までの距離はざっと67キロだ。

前にも書いたが、夏井川は「2階建ての家」の「階段」だ。まず、いわき市の山の向こうの田村郡(2階)に水田が広がり、夏井川が渓谷を急降下したあとは海辺へと市街地(1階)を囲むように水田が展開する。

上流からは土砂が供給される。しかし、大河ではない。「だいだらぼっち」の手のひらにのるような、愛すべき河川だ。いわき市役所の“9階”、元展望台に入所した未来づくりセンターに固定双眼鏡がある。そこから水源の大滝根山が見えるのだから。

散歩コースの平・中神谷地内は水深が浅い。川幅も狭い。対岸の平・山崎ではほぼ河川敷の土砂除去工事が終わり、こちら側(右岸)でも昨年暮れに平・塩地内で土砂除去工事が始まった=写真。見た目は「大河」の風情になった。が、昨年、土砂除去工事が終わった河川敷はすでに草が生え、やがて灌木が生える運命にある。

その上流、新川との合流地点でも昨年、土砂除去工事が終わり、されにその上流で新たに土砂除去工事が始まった。今も行われている。まあ、20年に一度はこうした土砂除去工事が必要なのだろう。これが「エコな工事」なのだろう、と思えば気持ちも落ち着く。建設より維持管理の世紀だ。

0 件のコメント: