2011年2月21日月曜日

「圏外」解消


話は聞いていた。夏井川渓谷でも「ケータイ」がかけられるようになる、と。

auはなんだか前からかかっていた。しかし、無量庵に遊びに来る人間はドコモがほとんど。で、「圏外」であることを喜んでいた。「男の隠れ家」になるから。それで森を歩く。夜には酒盛りをする。誰も連絡がつかない。連絡をしない。無量庵には固定電話がある。それは来訪した人間にしか教えていない。

どこかの社長がいる。窓際族がいる。そんな肩書は忘れて、還暦を過ぎた同級生が学生気分で一夜を過ごす。昔から同じ学科の人間でやっていたのが、このごろは学科を超えて飲むようになった。その飲み会で北欧に行く、台湾に行く――そんな話になって、還暦を過ぎた「修学旅行」を敢行している。今年も行く(話になった)。

ドコモがアンテナを立てるという話を聞いたのは、ざっと1年前。牛小川区の総会で、だったように思う。去年の6月にはケータイが使える、ということだった。

きのう(2月20日)、無量庵へ着いてなにげなくケータイを見たら、「圏外」の文字がない。ちゃんとアンテナがたっている。「オオッ」となった。

無量庵から道路と鉄道を越えた山の方にアンテナが立ったのは分かっていた。年が明けてすぐパチリとやった=写真。これがドコモのアンテナか。そう思って1カ月余が過ぎた。きのう、無量庵のとなりの広場で近所の娘さん二人がバドミントンをやっていた。ドコモのことを聞くと、2月の初めにはかかるようになったとか。

無量庵から記念すべき最初の通話をしなくては――。躊躇することなくかけたのは、同級生の水道屋。「牛小川からケータイをかけている。圏外でなくなった。用事がある」「聞いてる(水道管の凍結・破損の話を)」(わがブログを読んでいるO君から連絡がいったか)。その修理を頼んだ。いつものことなので、あとでいつやるかを打ち合わせることにした。

ケータイで連絡がつくのはいいが、連絡がつかない魅力は失われた。「ケータイがかからないので」という言い訳は、今にして思えば大事なことだったのかもしれない。

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