2011年3月11日金曜日

半月ぶりの散歩


2月下旬からおとといまでざっと半月、夕方の散歩をさぼった。風邪を引いて家にこもっていたのだ。図書館へ、イベント会場へ――必要な資料を探す、しゃべる、顔を出す。そのための外出だけにとどめた。

人の前でおしゃべりしたり、イベントに顔を出したりしなければならなかったのは、風邪がこじれる前。

熱はなかった。のどと鼻がやられた。だから、仕事はそれなりにできた。が、その中身は資料の読み込みにすぎなかった。はたから見たら単なる読書だが、4月からの新しい仕事の準備として欠かせない。「一日一冊」の読書(資料読みなら2~3冊)を日課にしている。風邪を引いていても手が抜けないのだ。

風邪、仕事。時間がない。切羽詰まると、なんだか別のことをやりたくなる。仕事と関係のない本を読み始める。法然、福沢諭吉、中村哲……。本に飽きると本を読む――というのは昔からのならいで、絶えず二本立て、三本立てで本を読んでいる。とはいっても、体は別だ。足を鍛えないと――。

いつもの散歩コースを行くと、風景の細部が変わっていた。近所の路地の下水道工事が終わりにかかっていた。国道6号から路地にかけてアスファルト舗装の工事が始まった=写真。きょうは3月11日。8日に工事を見て、9日は夕方、雨になったので散歩を中止し、10日に足を運んだら、舗装工事が完了していた。

夏井川の堤防に立つと、人間の住む「堤外」の畑ががらりと変わっていた。ネギが消えていた。今冬の収穫・出荷が終わったのだ。この半月間にネギの収穫が終わり、石灰がまかれて耕起をすませていた、そんな畑もある。耕運機を動かしている人もいた。畑は春・夏野菜の栽培準備に入った。

民家の庭の梅の木も、白い花だけでなく赤い花もつけるようになった。堤防の斜面のスイセンはすでに満開だ。先日、野焼きにあった土手では、カンゾウの若芽がびっしり生えていた。

「寒さの冬」を思わせる冷たい風が吹く一方、「光の春」がキラキラと夏井川の水面に反射していた。ウグイスの初音が聞かれるのも近いだろう。

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