2011年4月9日土曜日

16歳の叫び


知人のEメールで、南相馬市の高校女子生徒が書いたという詩を読んだ。知人もまた、別の人から教えられたのだという。原文は行分け詩だが、ここでは行分けせずに、連をばらして、全文を紹介する。
                  ★
助けて下さい 福島県南相馬市の 女子高生です わたしは友達を津波で なくしました わたしの友達は 両親をなくしました わたしの無二の大親友は 南相馬でガソリンが ないため避難ができずにいます 電話やメールでしか 励ますことしかできません 親友は今も放射能の恐怖と 戦ってます だけどもう、諦めました

まだ16なのに 死を覚悟しています じわじわと死を感じてるんです もし助かったとしても この先放射能の恐怖と 隣り合わせなんです 

政治家も国家も マスコミも専門家も 原発上層部も全てが敵です 嘘つきです テレビでは原発のことが 放送されなくなりつつあります 同じ津波の映像や マスコミの心ない インタビュー 口先だけの哀悼の意

政治家はお給料でも 貯金でも叩いて助けて下さい 命令ばかりしてないで、 安全な場所から見てないで、現地で身体をはって助けて下さい 

私たちは…見捨てられました おそらく福島は隔離されます 私達被災地の人間は この先ずっと 被災者を見捨てた国を、 許さないし恨み続けます

これを見てくれた人に 伝えたいです いつ自分の大切な人が いなくなるかわからないんです 今隣で笑ってる人が 急にいなくなることを 考えてみてください そしてその人を 今よりもっと大切にして下さい 

今、青春時代をすごす 学校が遺体安置所になってます 体育や部活をやった 体育館にはもう二度と 動かない人達が横たわってます 

どうしたら真実を 1人でも多くの人に 伝えられるのか… 1人でも見て貰えれば幸いです 考えた末、勝手ながら この場をお借りしました ごめんなさい、そして ありがとうございます
                  ★
福島第一原発の事故による放射線量の累積数値が大きくなっている。政府は第一原発から半径20~30キロ圏内の「屋内退避」を「避難指示」に切り替える可能性について示唆したという。かたずをのんでテレビを見る=写真。新聞記事を丹念に読む。一進一退ながら全体的に深刻度を増している、そんな印象を受ける。

16歳の叫びは、そのまま浜通り全体の被災者の叫びになりつつある。

0 件のコメント: