2011年5月25日水曜日

災害ごみ搬出


いわき市は、春と秋に「いわきのまちをきれいにする市民総ぐるみ運動」を実施している。毎回、15万人前後の市民が参加する。ゲーテの詩ではないが、「銘々自分の戸の前を掃け/そうすれば町のどの区も清潔だ」を、いわき市民は永年実践してきた。この市民の「協働力」を、私はひそかに誇りに思っている。

今年は、春の一斉清掃が大震災の影響で中止になった。代わって、災害ごみを一掃する市民総ぐるみ運動が展開されている(回覧チラシには、津波被災地区は別途相談、とある)。わが中神谷南区では5月22日早朝(7~9時)に実施した。

区長以下役員が立ち会い、区内から出された災害ごみを「可燃」「不燃」「金属」に分別した=写真。2トントラックで1台分は出ただろうか。実施要領によれば、災害ごみは実施日から原則3日以内に市の委託業者が収集する。

翌23日(月)朝、副区長兼保健委員なので、災害ごみ収集申込書を提出するために市役所の環境整備課を訪ねた。市役所はかつての取材先。現役を離れてからはめったに行かない。少し緊張して入ったら……。

<なにごとか>と課長が飛んで来た。学校の後輩である。目ざとく見つけたのだ。来意を告げると担当者が現れた。これがまた旧知の若い職員である。部屋を見渡すと、係長も電話中だがぺこりと頭を下げた。課長・係長・担当職員、いずれも久しぶりのお顔拝見だ。

みんな、なんとなく疲れたような表情をしている。若い担当はひげをそる時間がなかったのだろう。不眠不休といったら大げさかもしれないが、それに近い状態が続いているらしい。なにしろ、いわきのガレキを処理するための総司令部だ。市民から突き上げられるときもあるに違いない。それでもいばらの道を進まなくてはならないのだ。

回覧チラシでは「実施日から原則3日以内」の収集をうたっているが、予想以上に搬出量が多いため、「1週間はかかります」という。「わかった、区長さんにはこちらから伝えるから、連絡しなくていい」

帰り際、若い担当職員が個人的な関係に戻って、小声で言った。「(私の)ブログを見て(地域の)情報を取ってます」。そうか、テレビも、新聞も見る暇がないのか。いや、見たとしても、地域の細やかな情報は得られない。定点で観測しているからこそ見えてくる情報がある。彼のような立場の人のためにも、片隅からの発信を続けることにしよう、と思うのだった。

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