2011年7月3日日曜日

また来てね


アマサギは夏鳥。写真に撮りたい――そう思いながら、そして水の張られた田んぼに舞い降りたところを見ながら、まったくこの30年以上、パシャリとやることができなかった。遠すぎて、撮ったとしても“けし粒”でしかない。肉眼で目撃するだけにとどめるしかなかったのだ。

先日、夏井川渓谷へ向かう道すがら、平中平窪の道路っぱたの水田にアマサギがいるのを見た。帰りもいたら写真に撮ろう――。同じところにいたので、車をあぜ道に入れて、車内からパシャリとやった=写真。やっと至近距離から撮れた。「3・11」以後のちょっとした喜びのひとつではある。

きのう(7月2日)の夕方、小6と小4の「孫」をあずかった。女の子だ。夕食はレトルトのカレー。それだけではかわいそうだから、近所のスーパーへ出かけて、好きなものを買わせることにした。途中、息子の家へ寄って孫の顔を見た。上の子(4歳)が買い物についてきた。

「3・11」前はときどき、あずかった孫を連れて街へ行ったり、買い物をしたりしながら、時間をみて親の元へ送り届けたものだが、今は「低気密」の住宅に来ることはない。月に一回くらいは、理由をつけて孫の顔を見に行く。

4歳の孫が小6の「孫」に手を引かれてスーパーに入る。とたんに、走り出してスキップを踏んだ。好きな食べものを買わせる。といっても一つだけ。精算したあとはジュースと、ガチャガチャがあるコーナーへ。これが一番困るのだが、<きょうは許す>という心境になる。

別棟でキャットフードも買った。孫は、ここでも前におねだりして消防車を手に入れたおもちゃコーナーに駆けつける。小6の「孫」がついてきた。私が孫にいう。「見るだけ」。小6の「孫」が言った。「まさバアは甘いねえ。たかジイは……」「ビシッというよ」とは言ったものの、カネがないだけ。

孫を送り届けて帰ろうとしたら、カミサンと2人の「孫」が家に入ってしまった。仕方ない。小一時間ほど中に入って孫の相手をする。さて帰ろうとなったとき、4歳の孫が言った。「また来てね」。アマサギの次にやって来た、ちょっとした喜びのひとつである。

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