2011年8月28日日曜日

奉奠花火大会


いわき市久之浜町できのう(8月27日)、「奉奠(ほうてん)祭花火大会」が開かれた。北いわき再生発展プロジェクトチームと久之浜・大久振興対策協議会が主催した。

午前10時半には復興屋台がスタート、正午の開会宣言のあと、音楽ライブ、慰霊祭、じゃんがら念仏踊りなどが行われた。メーンの花火大会は午後7時から。まだガレキと半壊建物などが残る津波・火事被災地区の夜空に色とりどりの花が咲いた。

復興屋台には国際協力NGO「シャプラニール」も出店し、チャイを販売した。昼ごろ、シャプラの手伝いをするカミサンを送り届け、夕方、再び会場へ出かけた。

と、おもちゃのマシンガンを売っている屋台の前に上の4歳の孫がいた。テコでも動かないといった様子だ。もう一組のジイ・バアの家が会場近くにある。そちらのバアバとカミサンが近くで様子を見ていた。私が近づくと、孫は無言で指をさす。これが欲しい、というわけだ。しかたない、「よしよし」をしてしまう。

夕方には晴れて汗ばむほどになった。花火大会開催の時間が近づくにつれて歩行者天国の会場は人で埋まった。旧知の人間10人ほどと出会った。花火打ち上げ場所は、目の前の被災地区の一角。花火=写真=が上がるたびに顔が真上を向き、どよめきがわいた。

あとでもう一組のジイ・バアの家に顔を出す。酒を勧められたが、朝早く区内会の奉仕作業がある。お茶で我慢した。その間もすぐ近くから打ち上げの音がして、ドドンと大輪の花の咲くのが聞こえた。

上の孫は大喜びだが、下の2歳の孫は花火の音が怖いらしく、ジイジにしがみついたままだ。あとで通りを行く子どもを観察したら、3歳くらいの女の子が耳をふさいでいた。やはり音が怖かったのだろう。

「支援の手が届いているとは言い難い地域です。マスコミや人が入りやすく報道しやすい場所とは違い忘れられた場所といっても大げさではありません」。そんなところに住み、自身も被災者の若者たちが企画し、企業や行政、NPO・NGOなどが協力した、気持ちのいいイベントだった。

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