2011年10月4日火曜日

青い目の白馬


閼伽井嶽で行われたキノコ観察会のついでに、目の前にそびえる水石山(標高735メートル)へ足を延ばした。

平地から見ると牛が寝そべっているような山容だが、山頂は広大な芝生と草原だ。見晴らしが利く。眼下には好間、平の市街地が広がる。四倉も、小名浜も見える。その先には太平洋が展開する。船まで見える。何年ぶりだろう、水石山からのパノラマを楽しむのは。

平地がまだ暑い盛りに水石山へ来ると、ススキの穂が揺れている。一足早く秋が来るのだ。今回もススキの穂が「おいで、おいで」をしていた。草むらに散在するワレモコウも赤黒い萼(がく)をつけていた。

山頂へと続く道の途中で白毛(しろげ)の仔馬に出合った。ある人は放牧馬だと言い、ある人は野生馬だと言う。何頭かいるらしく、いわきキノコ同好会の仲間は私よりちょっと前に、同じ道で親子に遭遇した。仔馬は私が見た白毛。親馬は体がグレーだったという。

仔馬が道端にじっとしていたのでパチリとやった=写真。アップしたら、たてがみに草の実がついていた。黒目の周りが青い。肌はピンク色だ。アルビノ(白化現象)ではないかと思ったが、アルビノなら目は赤い。青いのは白毛の証拠だそうだ。

季節限定の放牧馬であれ、野生馬であれ、かれらは一日中放射線にさらされている。山頂近くにある駐車場わきの草むらを測ったら、0.35マイクロシーベルト/時だった。野生馬だとしたら、年間3ミリシーベルト強を被曝することになる。鳥・獣・虫・魚・植物・菌類、土壌その他、地中の微生物も含めて放射性物質の被害者には違いない。

地震の影響もある。9月29日夜7時すぎ、福島県沖を震源地とする震度5強(三和)の地震が起きた。そのあとに、水石山・閼伽井嶽エリアを震源地とする地震が発生したと、同好会の仲間から現地で教えられた。

赤井断層、水石山断層、どっちが動いた? わからない。が、このへんで動いたのは確か――震源地がだんだんそばまできている、震源地が個別・具体的になりつつある、という感じをぬぐえない。

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