2011年11月17日木曜日

はずむ磐越道


いわきからミニ同級会が開かれた会津への往復には、磐越道を利用した。同学年の知り合いのワゴン車で出かけた。往復とも助手席で沿線の景色を楽しんだ。運転者は罹災証明書を持参した。被災地の人間なので、通行券と一緒に証明書を提示すれば、高速道料金は無料になる。

猪苗代磐梯高原インターチェンジから一般道に出てすぐだったと思うが、交差点の信号が横ではなく縦になっているのに驚いた。会津へは何回か足を運んでいる。自分で車を運転したわけではないので、縦型の信号機には気づかなかった。着雪量を減らす雪国仕様だろう。

助手席の効用はこうして、ときどき“発見”があることだ。路面の状況もそれでよくわかった。

行きは最初からはずんでいたせいかなんとも思わなかったが、帰りはいわきへ近づくにつれて路面が波うっているのがわかった。郡山あたりから、3・11の影響が目立つようになった。一番はっきりしているのは橋の継ぎ目だ。往路でもそれは感じていた。至る所でアスファルトが盛られていた。路肩も歪んでいた。

常磐道は、いわき中央インターではなくいわき四倉インターで降りた。私を降ろすのにはその方が近い。ほかの人は「エッ、『中央』で降りないの」とびっくりしていた。

常磐道は磐越道より路面が波うっていた。いわきの特徴かもしれないが、「イノシシ注意」の標識が立っていた。近くの電光表示板には「広野・常磐富岡災害通行止」の文字が浮き出ていた=写真。四倉の次の広野インターチェンジまでは利用できるが、その先は福島第一原発に近い。常磐道の北端まで近づいた、ということでもある。

四倉の集落に入ると、屋根にブルーシートのかかった家が目につくようになった。会津では、屋根にブルーシートのかかっている家は見なかった。いわきに戻ったことを実感した瞬間だった。

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