2011年12月30日金曜日

国内初支援


バングラデシュとネパールで支援活動を展開しているシャプラニール=市民による海外協力の会の事務局長氏からメールが届いた。

シャプラは東日本大震災直後、北茨城市から国内で初めての緊急支援活動に入った。現在はニーズの変化に合わせて、いわき駅前再開発ビル「ラトブ」の2階に被災者のための交流スペース「ぶらっと」を開設・運営している=写真

月に1回、情報紙「ぶらっと通信」も発行する。主に民間借り上げ住宅で避難生活を続けている人々に送られる。仮設住宅と違って、民間借り上げ住宅に入っている人たちは「情報が入ってこない、取り残されている」という思いが強い。シャプラは「取り残さない」ことを信条として活動しているNGOだ。

事務局長氏はメールでこの1年間を振り返っている。「これまでの震災対応活動は国内の助成金を一切使わず、日本国内や海外の市民の皆様からの寄付のみで活動ができている」「アメリカの2団体から大口の助成をいただきましたが、これもアメリカ国民からの寄付によるもの」

いかにもシャプラらしい、個人(市民)をベースにした寄付で活動がなされているところに、あらためて共感をおぼえる。「ぶらっと通信」も国際医療NGO「インターナショナル・メディカル・コープス」の助成を受けて発行していることを第2号で明記した。シャプラを評価する尺度の一つが、寄付に対する透明な使途報告だろう。

そもそもシャプラの前身のヘルプ・バングラデシュ・コミティは、市民の寄付がこれこれこういうところに使われましたと、きちんと報告することを活動の柱として誕生した。その愚直さを踏襲しているのがうれしい。市民の善意がちゃんと生かされている。それを実感できるメールだった。

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