2012年9月5日水曜日

食害、今年も


葉っぱが今年も赤みがかったなと思ったら、たちまち一帯の木々が似たような“症状”になった。全体が枯れ葉色になったソメイヨシノもある=写真。放射能のせい?ではない。

アメリカシロヒトリが今年も夏井川の岸辺林で大発生し、オニグルミやヤナギの葉を食害している。国道6号常磐バイパスの終点・夏井川橋のすぐ上流両岸の異様な光景だ。

枯れ葉色のソメイヨシノは、それからさらに上流の堤防にある。その木だけピンポイントで狙われた。

異様な光景で思い出したことがある。昨年の春から初夏にかけて、「竹の葉が異常に黄ばんでいる、放射能のせい?」といろんな人から尋ねられた。

旧友のフリーライターも、ある雑誌に「新緑のはずの竹林が茶褐色になっているのも事実である。だが放射能との因果関係はわからない」、写真説明には「原発事故後、方々で竹林が茶褐色になる現象が」と、当たり前の現象をさも異常なように書いていた。自然に詳しいはずのおまえがなぜ、とがっくりきた。

俳句の春の季語に「竹の秋」がある。4月に黄ばみ始め、タケノコが採れるころに落葉することを表している。放射能に関係なく、孟宗竹の葉は春から初夏、茶褐色になるのだ。旧友のふるさとには孟宗竹がないのかもしれない。

ふだんは自然を忘れている人たちが、去年はたまたま黄ばんだ竹の葉を見て過敏になった。放射能の影響かと短絡しておびえた。

岸辺のヤナギの異変は、原因がはっきりしている。が、去年は最初よくわからず、いろいろ調べてアメリカシロヒトリにたどり着いたのだった。

散歩の途次、赤茶けた岸辺林を眺めながら、冷静に、しかしあなどらずに、ニュートラルな気持ちで自然を見る。特に、フクイチとの関連では――と自分に言い聞かせる。

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