2012年11月11日日曜日

いけすに群れるサケ


夏井川をサケが遡上している。散歩コースの途中に鮭増殖漁業組合のヤナ場がある。アユのヤナ場は流れを下ってきたアユを拾い集めるためにあるが、こちらはサケの遡上を遮り、岸辺のいけすに誘導するのが狙いのようだ。檻のような鉄製のいけすでサケたちが盛んに水しぶきを上げている=写真。中にひしめいているのがわかる。

ときどき組合の人たちが現れ、いけすから玉網(たも)でサケをすくいとっては軽トラに積んでいる。下流に孵化場がある。そこへ運ぶのだろう。別の日にはヤナに引っかかったごみをきれいに除去する。投網を打つこともある。が、今季は時間が合わないこともあってまだ見ていない。

秋が深まると、決まって「サケの一生」に思いをはせる。春に川へ放流された稚魚が4年ほど北洋で過ごしたあと、ふるさとの川へ帰ってくる。ヤナ場で行く手を遮られ、捕獲される。人工的に採卵・孵化された稚魚がまた川へ放流される。

本能とはいえ、ふるさとの川を忘れずに帰ってくるサケに、人はなにか心打たれるものがあるらしい。いや、サケの生と死の「物語」に魅せられるのだ、きっと。

とはいえ、3・11を境に人間の側の状況が変わった。2009年秋、こちら側の岸辺にテントが立ち、「サケ売ります メス1尾1500円」の紙が支柱に張られた。おととしもテントが立った。今年は「立入禁止」の紙をしばりつけたロープが張られている。理由はなんだろう。

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