2013年8月5日月曜日

梅雨明け

土曜日(8月3日)にやっと北陸・東北地方の梅雨が明けた。東北南部は平年(7月25日)より9日遅い。あさって7日はもう立秋だ。暦の上では暑中見舞いを言う間もなく「残暑」に入る。

梅雨が明けた翌日曜日のきのう、夏井川渓谷の無量庵で菜園の草刈りをした。このところの「少照多雨」でネギはげんなりしているのに、周りの土手の草は茂りに茂っている。庭にもクズがはびこっている。1時間ほど大鎌を振るった。

ままごとに等しいからいうのだが、趣味の農作業は朝の涼しいうちに終わるのがコツ。毎日やれるなら、「朝めし前」と「夕めし前」で十分だろう。9時。作業を終えて持参した握り飯を食べる。出窓=写真=から茶の間に吹き込む谷風が体のほてりを冷ます。天然のエアコンだ。この谷風がなによりのごちそうになった。

朝、神谷(かべや)~中塩~平窪と田んぼのなかの農道を行き、国道399号に重なる県道小野四倉線をかけあがった。1週間前もそうだったが、何カ所かで草刈りが行われていた。

月遅れ盆が近い。草ぼうぼうでは彼岸から帰ってくるご先祖様に申し訳ない。同時に、田んぼの風通しをよくし、虫のすみかを除去する。農村景観はこうして年に何回か繰り返される草刈りによって守られている。

それができなくなったところは農村であれ、街であれ、たちまち原野に返る。日本の湿潤の風土がそうさせる。

景観の回復には膨大なエネルギーが必要だ。家を、ふるさとを追われた人々は、荒れ果てた自然とわが家を見て断念の度を深めている――私が話を聞いた双葉郡の人にかぎっていえば、そんな印象が強い。草刈りができる幸せを思う。

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