2013年9月6日金曜日

秋のセミ

庭のカキの木で鳴いているのはツクツクボウシ=写真。アブラゼミ、ときにミンミンゼミが鳴いていたのが、今は朝から晩まで「オーシ、ツクツク、オーシ、ツクツク」とやっている。夜は庭の草むらでコオロギが鳴き、樹上でアオマツムシが鳴く。昼も夜も虫の音に包まれていると、さすがにうんざりする。

街なかの職場で仕事をしていたころは、エアコンが稼働していた。暑さも、セミしぐれも気にならなかった。帰宅すると茶の間に暑気がこもっている。扇風機を「強」にし、庭で鳴く虫の鳴き声をさかなにグイッとやる。その程度だから、虫の音をうるさいと思うこともなかった。

会社を辞め、在宅ワークに切り替えてから間もなく6年。エアコンのない「昭和の家」だから、夏は暑さがこたえる。セミの鳴き声が集中力をそぐ。今年はとりわけ残暑がきびしい。仕事がはかどらない。

外国人は聞き慣れないセミやコオロギの音を雑音と感じるそうだが、日本人でも一日中「ジージー、ミンミン」とやられていると耳をふさぎたくなる。「蝉時雨」は美化された表現であって、実態は「蝉豪雨」「蝉嵐」だ。

ここ2、3日は雨季のカンボジアのように、雨が降ってはやみ、降ってはやみを繰り返している。残暑こそ引いたものの、天気が落ち着かない。雨がやむと「オーシ、ツクツク」が復活し、降ると沈黙する。その分だけ庭が静かになった。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

まさに虫の鳴き声で季節感を得る日本人ですね!

高校の国語の答案用紙の裏に「虫時雨 独り静かに 洋書読む」といたずら書きして大きな◎をいただきました。表の点数よりうれしかった思い出です。

これから、秋の鳴き声が少しづつ小さくなってくる頃、本格的な受験勉強の追い上げになります。

匿名 さんのコメント...

さすがに夜も風が冷たく感じる時がありますね。今、僕は荒れ放題になった農地を耕して、コスモス畑にしようとがんばってます。

農地の持ち主は、津波被害にあって農業どころではなくなってしまった人、農機具を全部流されてしまった人、農業をやっていた息子さんが亡くなった人…いろいろです。

かく言う僕も、津波で母を亡くしましたが、その母がやっていた田んぼや畑を2年ほど荒れ放題にしてました。
なにか荒れ放題にしているのは亡くなった母に申し訳なくて、20年ほど勤めた会社をやめて、ひとりで自分の農地と周りの農地も耕してます。みんなが、もう一度農業をやろうという気持ちになるまで、花が咲くような植物でも育ててみようと思ってます。

秋が近づいているとはいえ、雑草のパワーはものすごく毎日草刈りに追われてます(笑)

そういえば小名浜のららミュウで開催している「いわきの東日本大震災展」は、延長になりました。まだ、終了期間は決まっていませんが、しばらくは観ていただけそうです。
記事にしていただきありがとうございます。読ませていただきました。

いわき民報の記者の皆さんの話は、記者としての姿の前に、人間としての姿があるなと思い、それを多くの皆さんに伝えたくて展示しました。

瓦礫の中に母を捜していた時に、たくさんの普通の人たちがビデオやカメラを瓦礫にむけていたのを思い出すと、今も複雑な気持ちになります。というか、悔しい気持ちがこみ上げてきます。

自分もいつ災害に巻き込まれるかわからない…だから覚悟して今日を生き抜いていこう…あの展示から、そんなことを少しでも感じとってくれたらなと思ってます。

また、コスモスがうまく咲いて綺麗なコスモス畑になったらご報告します。

これからも、ブログ楽しみに読ませていただきます。