2013年10月26日土曜日

紅葉情報

紅葉前線は北から南へ、高山からふもとへと下りてくる。福島県内のローカルテレビでも毎日、その情報が流れるようになった。「紫外線情報」や「積雪情報」と同じく、人間の暮らしや仕事・レジャーと結びついた季節限定情報だ。

いわき市内では夏井川渓谷=写真=の紅葉の状況がわかる。カエデのマークの下に「青葉」とあったのが、「色づきはじめ」に変わった。

夏井川渓谷には隠居(無量庵)があるので、この18年、定期的に通っている。どこで、だれが紅葉の有無をチェックするのか――確かめたわけではないが、だいたい見当がつく。無量庵の近くに旅館がある。今は代替わりしたが、経営者が、春はアカヤシオの開花時期を、秋は紅葉の時期を観察している。その情報が反映されているにちがいない。

「紅葉情報」の対象がカエデだけだとしたら、夏井川渓谷の中央部はまだ青葉だ。ツツジ類、ヤマザクラ類、その他の落葉広葉樹ならまだらに赤く染まってきた。それらはしかし、だいぶ前から色づいている。「色づきはじめ」は溪谷でも上流のカエデ類なのだろう。

今週の火曜日(10月22日)午後、1カ月ぶりに無量庵へ出かけた。用事が次々にできて、週末の渓谷行きがままならなかった。この間に、造園業の知人に頼んで庭の草を刈ってもらった。遅ればせながら、夏座敷を冬座敷に替えた。障子をはずしてすだれを掛けていたのをもとに戻しただけだが、冬の備えはひとまずできた。

11月に入ると、カエデの紅葉が見ごろになる。赤松とモミの常緑、岩場、そして多彩な紅葉の組み合わせが、天然の錦繍となって広がる。11月10日には無量庵の隣の広場・錦展望台を発着会場に「夏井川渓谷紅葉ウオーキングフェスタ」が開かれる。今年も谷間に人語が満ちることだろう。

以下は、付録――。

きょう(10月26日)未明、福島県沖(宮城県牡鹿半島の東南東290キロ付近)を震源とする地震があった。9月20日未明の直下型地震と違って、3・11を連想させる長い地震だった。津波注意報が出た。テレビとインターネットで情報を探した。

津波注意報は最初、福島県限定だった。小一時間たって岩手から千葉県までに拡大した。福島限定ってありうるのか――首をかしげた。

もうひとつ。ツイッターをウオッチしていたら、「朝まで生テレビ」は生ではなかった、看板に偽りあり、といったつぶやきにでくわした。確かめるとその通りで、「直前に収録したものを放送しています」という、弁解のテロップが画面に表示されていた。がっかりした。腹が立った。こういうでたらめがメディア不信を増幅する。

2 件のコメント:

issay matsu さんのコメント...

夏井川渓谷には下まで降りて散策したことはありませんでした。悔やまれます。
でもこれからの時期の紅葉は本当に素晴らしかったものでした。

匿名 さんのコメント...

原発汚染水に言及していた

その中で、被災した人が政治家や評論家は「お金」のことばかりを口にする。区域の除染したことは本当に意味があるのか?その予算で復興住宅にかけるべきだと強い口調でモノ申していた。

また、ある作家はこの問題は多様性があり一面からとらえられない。なにかしっくりこない、相変わらず膿が出しきれない後味の悪さを残した。

こんなこと言っては何だが、この国は終わった感じがする。若い人には申し訳ないが・・・