2013年11月2日土曜日

甘柿

会津美里町の後輩から、漬物とともに甘柿=写真=が届いた。近所の知人からも、枝付きの甘柿をちょうだいした。

先日、いわき市で一緒に仕事をしたあと、マイカーで後輩を双葉郡の広野・楢葉町に案内した。いや、案内というのは語弊がある。後輩は楢葉町で小・中学校時代を過ごした。国道6号を北上し、彼の記憶の世界に入ったあとは、言われるままにハンドルを切った。

後輩は東京で編集者として暮らした。定年を迎えたあとは、奥さんの実家がある会津に帰った。今はまた請われて、単身、東京で編集者生活をしている。家は会津にあるわけだから、出稼ぎのようなものだろう。

会津の甘柿だ、なによりもベクレルを気にしないで食べられる。八つ割りにして晩酌の膳に添えた。

いわきの甘柿も食べた。こちらは、市の風評被害払拭プロジェクト「見せます!いわき情報局」(今年のグッドデザイン賞を受賞)に当たって、一般的な傾向を見た。今年秋はいずれも検出下限値(キロ当たり10ベクレル未満)か、それを少し上回る程度だ。セシウム134の半減期は2年。その影響で数値が下がったものと思われる。

ほどよい甘さとやわらかさに舌鼓を打つ。いよいよ秋が深まってきた、「柿食えば……」などと思いめぐらしているうちに、月替わりカレンダーが1枚はがれた。11月である。とたんに、年賀はがきの話が出た。「何枚要るの?」「インクジェット?」。少し落ち着かなくなる。

テレビも次第に年末の空気を伝えるようになった。大河ドラマ「八重の桜」はあした(11月3日)が「襄の遺言」だという。そうか、終わりに近づいているのだ。11月は“プレ師走”なのだ。と同時に、年度でいえば後半の2カ月目。前半とは違った仕事(いわきの雑誌「うえいぶ」編集)が待っている。のんびりしてはいられない。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

震災があった年の暮れ、友人から干し柿をもらった

いくらなんでもおもてに干していて出来上がった干し柿、大丈夫か?と聞いた?

もらっておいて何だが、放射線量は高かった

友人曰く、洗って食べれば大丈夫だよ!と呑気だった・・・ 棄てるのは忍びない 好意を受けて洗って食べた 濡れた干し柿は哀しい味がした