2013年11月24日日曜日

白菜漬け

先週のNHK朝ドラ「ごちそうさん」で、西門家に大量の青梅が登場した=写真。家族はバラバラ。みんなで梅のへたを取ったりする「梅仕事」をきっかけに仲良くできないかという、ヒロインめ以子の魂胆だった。梅干しはもちろん、梅シロップ漬け、梅ジャム、梅酒にするという。

小姑(義姉・和枝)の嫁(め以子)いびりがすさまじい。それだけに、合間に出てくる料理や食べ物のシーンが輝いてみえる。とりわけ梅ジャムの話には「むむむ」となった。

震災前は、夏井川渓谷の隠居(無量庵)に植えた高田梅の木から、青梅をもぎって梅ジャムをつくるのを楽しみにしていた。梅ジャムを心待ちにしてくれる人もいた。それが、今は枝を剪定しても梅をもぎる気にはなれない。「ごちそうさん」の梅仕事から、懐かしさと、ある種の喪失感が胸にしみた。

今はしかし晩秋、梅ジャムよりも白菜漬けだ。気温が下がって、糠床の乳酸菌の活動がにぶくなってきた。冷たい糠床を手でかきまわすのも、冬にはこたえる。もうすぐ師走。糠床には塩のふとんをかけて眠らせ、代わって白菜漬けが食卓にのぼる時期を迎えた。

きのう(11月23日)、富岡町から近所に避難しているおばさんが、自家製の白菜漬けを持ってきた。初物だ。そろそろ山の直売所から白菜を買ってこよう――そう、夫婦で話し合ったばかりだけに、いい刺激になった。

きょうはこれから夏井川渓谷へ出かける。JR磐越東線江田駅近くの県道沿いで田村郡小野町のNさんが曲がりネギを売っていれば、それを買う。山を越えて国道49号に抜け、平田村の「道の駅」や、隣接するいわき市三和町の直売所ものぞいてみよう。

目当てはもちろん白菜だが、一升漬けや梅干しも見たい。気分転換を兼ねて、ときどき敢行する“買い出しドライブ”だ。震災後は通過するだけになっている、49号沿いの専業農家Nさんの個人直売所にも立ち寄ってみるか。

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