2013年11月8日金曜日

原子力災害避難計画

10月中旬、いわき市平地区の行政区長を対象に、原子力災害避難計画作成説明会が開かれた。「万一の場合は行政区単位で避難を」ということで、市が最寄りの集合場所を提示した。結論から言うと、わが区の場合は近くの小学校に集合し、バスで小名浜の小学校に避難したあと、市外へ広域避難をするという流れになる。車を持っている人はさっさと自分で避難してくださいよ、ということでもある。

市は平成24年度、第二原発の単独事故を想定して避難計画(暫定版)を策定した。今回が初めての説明会で、市案をたたき台にしてより現実に見合った改定版をつくる。案の可否、あるいは変更・追加、正確な行政区域、計画への意見をどうぞ――というわけで、返信用の封筒を渡された=写真

いわき市は、北部の一部が事故のあった福島第一原発から30キロ圏内に入る。その南にある、今は冷温停止状態の第二原発からだと、北部の3分の1強がそれに該当する。今回は、第二原発だけでなく、第一原発、茨城県の日本原電東海第二発電所の複合災害(事故、地震・津波など)も想定し、市内全域が計画の対象になった。

先日、区の役員会を開き、説明会の内容を説明したあと、市案について意見を出してもらった。

まず、行政区域。もともと1200世帯前後あった、大きな行政区を3つに分割したため、わが区は一部に新旧住民が混在する。そのため、隣区の飛び地があったり、隣区から編入してきた世帯があったりする。農家、非農家の関係が背後にある。そのへんの線引きをはっきりさせることにした。

一時集合場所には「基幹」と「一般」の二つがある。小学校は「基幹」だが、足の不自由なお年寄りにはもっと近場にあったほうがいい。で、一般集合場所として、住宅密集地にある県営住宅集会所をあげた。大震災のときには避難所にもなったところだ。

意見・要望として出たのは、①隣組に入っていない集合住宅の入居者に対する広報・連絡をどうするのか②災害時要介護者の把握は③小名浜港から船で避難する方法も考慮すべき④石油備蓄をしっかりやってほしい――などだった。いずれも、もっともな意見・要望だ。が、実際にはもっと差し迫って、気の抜けない問題がある。

福島第一の廃炉作業には30~40年はかかると言われる。同第二についても市は廃炉を求めている。当面の心配は第一4号機の、使用済み燃料プールからの燃料取り出しだ。いつなんどき、どんなトラブルが起きるかわからない。かたずをのんで見守る日々が続く。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

4号機の使用済み核燃料棒の取り出しですが、燃料棒を入れるキャスクが1基90トンあり、ワイヤーを2本にしてその中に何本入れるかわからないが燃料棒を水中で入れて取り出すとききました

そんな作業をクレーンで行うんだから大型トラックを何台分上げ下げして移動するか考えただけでも気が抜けない作業です

何かあったら東電は真実を報告してくれるか心配です

人知れない作業は神業です
神経すり減ってストレスの多い仕事です