2013年11月9日土曜日

ギャラリー木もれび

近所の奥さんがいわき市の山里、好間町榊小屋のギャラリー「木もれび」で個展を開いているという記事が、11月7日付の夕刊いわき民報に載った。「佐藤美沙日本画展」=写真=で、初日に記事が載るのは珍しい。11日まで。

土曜日は会津の芦ノ牧温泉に学生時代の仲間7人が集まる。日曜日はつまり、「八重の桜」の空の下にいる。最終日は月曜だ。見に行くなら8日の金耀日しかない――というわけで、開催2日目のきのう、夫婦で出かけた。

「木もれび」へは震災後、すっかり足が遠のいた。夕刊で展覧会が再開されたことを知ってはいたものの、市街地から車でざっと15分程度のそこが、なにかはるかな別世界のようだった。

よし、行こう――と気持ちが動いたのは、もちろん近所の奥さんの個展だからだ。「木もれび」のオーナー夫妻と会って話したい、という思いも同時にふくらんだ。

作者の佐藤さんとは、実は話したことがない。面識がないのと同じだ。近所といっても、行政区が違う。ご主人は隣の区の役員をしたり、若いときにPTAで一緒だったりしたので、つきあいがある。会場にたまたまご主人がいた。そこから話が転がっていった。

高校時代から絵を描いていること、その意味では画歴半世紀余にして初めての個展であること、自宅にアトリエがあること、……。好きな日本画を描き続けてきた、その情熱と持続力が絵にあらわれていた。気持ちのいい作品だった。

そして、もうひとつの目的。オーナー夫人と「そのとき」の様子を語り合う。「ここ(木もれび)は大丈夫でした。おたくは?」「『大規模半壊』に近い『半壊』。でも、住んでます」。震災から2年8カ月たった今も、こうして再会し、「そのとき」を確認しあう場面がたまにある。そうすることで、いったん切断されたつながりが復活し、震災前と同じ日常のひとつが戻ってくる。「そのとき」を語り合うことは、言葉でハグすることでもあったのだ。

さて、きょう(11月9日)は午後、同級生が車で迎えに来る。7月の京都・祇園祭に続く会津・紅葉の旅が待っている。たまたま大河ドラマ「八重の桜」の舞台を追いかける集まりになった。「同級会ばっかりやってるんだから」といわれても仕方がない。というわけで、あしたのブログは休みます。

1 件のコメント:

issay matsu さんのコメント...

今の時期木もれびは紅葉で綺麗でしょうね。
震災で何とも無かったことよかったです。