2013年12月12日木曜日

65歳以上は無料

いわき市暮らしの伝承郷=写真=で「塩谷美江作品展 こぎん刺しの世界」が開かれている。2014年1月20日まで。初日のきのう(12月11日)、カミサンが見に行くというので、運転手を務めた。作品も見た。

観覧料320円が必要な企画展だが、無料の年齢(65歳)に達した。出かける以上はその制度を利用したい、という気持ちがはたらいた。

いわき市は、①身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳のいずれかを持っている人②市内の小・中・高・専修・高専生(土・日だけ)③65歳以上の市内在住者――を対象に、美術館や文化センター(プラネタリウム)、草野心平記念文学館、石炭・化石館、暮らしの伝承郷、勿来関文学歴史館、アンモナイトセンターの観覧料を無料にしている。

年金暮らしのお年寄りには結構な制度だと、条例ができたころには思っていたものだが……。今回初めて“パスポート”(運転免許証)を見せて入館した。堂々と、しかし多少はトホホといった気分になって。

「堂々」にはわけがある。わが家(米屋)の店頭には美術館と文学館、それに茨城県天心記念五浦美術館のポスターが張ってある。お返しに無料の券やチラシが届く。今まではそのサービスを利用してきたからだ。「トホホ」はもちろん社会的にも「高齢者」と認知されるようになったからだ。その証拠に、きのうの夕方には介護保険料納入通知書が市役所から届いた。新たな支出の発生だ。

朝にはカミサンがハムエッグを焦がした。夕方には私が一日早く通夜に出かけた(葬儀場は事務室をのぞいて真っ暗だった)。同じ日にいろんなことが起きた。夫婦2人でやっとそれぞれが一人前――きのうもそんな思いを強くした。

こぎん刺しの話に戻ろう。塩谷さんは小名浜出身で、青森市に住む。こぎん刺し、すなわち伝統的な「刺し子」に魅せられて10年ほどになるという。

刺し子と聞いて私が思い浮かべるのは、よろいのような防火服と柔剣道・空手着だ。斬新なデザインの作品が並んでいる。男の目にも集中と根気が必要な手仕事であることがよくわかった。

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