2014年1月13日月曜日

足跡の正体は?

 3連休の中日(1月12日)は、夏井川渓谷の隠居(無量庵)へ出かけた。水道管が凍結・破損していないかどうかを確かめるのが一つ。もう一つは、「全体除染」で砂浜のようになってしまった庭をいじること。
 
 快晴、無風。放射冷却がきつかったらしく、午前9時半に着いた時点で室温は氷点下6度だった。水道管は? 無事。温水器は、年末に水を抜いた。ヒューヒュー水を噴いているような事態にはならなかった。
 
 庭を見ると――。中央部に動物の足跡がたくさんついていた=写真。足跡の先には風呂場。風呂場の前には小さな花壇がある。除染作業が行われているとき、そこへ臨時に生ごみを埋めた。いつもは堆肥枠のなかに投入するか、菜園の一角に埋めるのだが、両方とも使えなかった。1カ月も前のことだ。その生ごみがほじくりかえされていた。
 
 表土をはぎとり、山砂を入れた庭は、庭としてはできたてほやほやだ。靴跡がうっすら残るだけのところに、初めて動物の足跡がしるされた。足跡を追うと、その生きものは一段下の原っぱから階段を上って庭に現れ、花壇に生ごみが埋まっているのを鋭い嗅覚で探り当てたようだった。猫か犬か、はたまたキツネかテンか。そのへんはよくわからない。
 
 庭は、朝日が当たるまでは凍りついている。動物の足跡がくっきり残っていたのはそのためだ。そう、まっさらな山砂の庭は、冬の朝は「砂浜」より「雪野原」に近い。雪上に足跡が残るように、砂の庭に足跡が残った。

 人間より早く、動物が庭に手を入れた。夏には庭を覆うクズも、チンアナゴのようにあちこちで頭をもたげてきた。庭づくりはそれら動植物を頭に入れながら進めないといけない。カミサンは花壇を、私は菜園をと、夫婦でも目指す方向が異なるから、“不可侵条約”が必要だ。
 
 カミサンは早速、キリの木の根元に瓦のかけらを敷き詰めた。私は震災後初めて、ドラム缶で庭の廃木材などを燃やした。3・11前はそうして草木灰をつくった。今は、草木灰として使えるかどうかを確かめないといけない。いやだねぇ。

0 件のコメント: