2014年2月21日金曜日

移動図書館車

 移動図書館「いわき号」が新しくなった=写真。緑の山、青い海に黄色い空の外装デザインが、緑色の山とビル、クリーム色の空に変わった。市の鳥「かもめ」のマスコットキャラクター「ミュウ」はそのまま。いわき市立図書館のHPによると、新「いわき号」は前より一回り大きい。車内も明るい。

 カミサンが店舗兼住居の一角を地域文庫として開放している。そのため、月に一度、「いわき号」が隣のコインランドリー駐車場にやって来る。30分ほどとどまり、図書の貸し出し・返却が行われる。スタッフは女性2人。すっかり顔なじみになった。
 
 広域都市・いわきには移動図書館車が2台ある。「いわき号」と「しおかぜ」だ。「いわき号」は夏井川流域を主に、北部の67カ所を月に12日間かけて巡る。「しおかぜ」は鮫川流域を主に、南部の61カ所を同じ日数をかけて回る。
 
 平日、夏井川渓谷の隠居(無量庵)へ出かけたときなど、渓谷の上流・川前の小・中学校、保育所へ向かう「いわき号」に遭遇することがある。図書館をブドウの木にたとえるなら、移動図書館車はクラスター(房)に知の栄養を届けるツルのイメージだろうか。
 
 わが地域では住民のほか、震災後、近所に避難してきた双葉郡の人も「いわき号」を利用する。
 
 いわきの図書館は前から隣接市町村民にも開放されている。茨城県北の高萩、日立、常陸太田市とは、隣接の北茨城市を含めて相互貸出ができる。隣接町村ではないが、原発事故でいわきに避難している人も、支援のために3カ月以上市内に滞在している人も、図書館を利用できる。
 
 休館日が少なく、開館時間が長い――かつて図書館の整備構想策定にかかわった一人として、いわきの図書館行政の質の高さを、私はひそかに誇りに思っている。

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